第7章:神界大戦
第217話「薄氷の希望」
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撃を受け止め、その間にプレシアが魔力を溜める。
その隣でリニスが魔法陣をいくつか用意し、そこを通すように魔法が放たれた。
ありとあらゆるものを呑み込む雷の一撃が、一気に“天使”達を呑み込む。
「逃がさん!」
「合わせて!」
「了解だよ!」
討ち漏らしを光輝や優香、アルフと言った余りのメンバーで攻撃する。
反撃がない訳ではないが、確実にダメージは与えられていた。
「(反撃が通る程度には善戦出来ているな)」
神界でなければ、既に殺されている戦況。
それでも反撃が出来ている事を確認する優輝は、一際強く踏み出す。
「シッ!!」
“性質”を用いて動きを止めてくるのを無視し、掌底を“天使”に叩き込む。
吹き飛ぶ所を襟を掴む事で阻止し、浮き上がった体を創造した剣群で刺す。
刺した剣を魔力で操り、他の“天使”達へと投げつけ、剣を爆発させた。
それらを一瞬で行い、次の敵へと肉薄する。
「(神界にも慣れてきた。これなら……)」
劣勢且つ、包囲されて絶体絶命なのは変わらない。
だが、先程から優輝は反撃で相手を仕留められるようになってきていた。
感情がない故に、無意識に相手の“性質”を受ける事がなく、そのため意図的に妨害などを無効化出来ているのだ。
「(……そろそろ、来るか)」
だが、相手もそれは織り込み済みだろうと、優輝は推測した。
「(……“性質”の応用かは知らないが、あの神によって僕らの思考が誘導されていた。“守られる性質”だから……おそらく、僕らに“守られる”事で“性質”を適用させ、その上で誘導したんだろう)」
この推測は当たっていた。
ソレラは“守られる性質”を適用させる事で、優輝達に影響を与えられるようになり、それを応用して思考を誘導していた。
「(その誘導によって、僕らはまんまと神界の中に誘い込まれた。そして、僕を仕留めるために確実な包囲を作った)」
主導はイリスだろうと予測を付けつつ、その場合どうなるかを考える。
「(ここまで用意周到なら、この程度の足掻き、想定していないはずがない)」
眼前の“天使”の頭を肘と膝で挟んで粉砕し、吹き飛ばしながらも思考する。
この辺りで、何か仕掛けてくる。優輝はそう考えた。
「ッ!!」
そして、“ソレ”は来た。
「なっ……!?」
驚きの声を上げたのは、クロノだった。
偶然とはいえ、優輝はそこまで後退していたからだ。
「……ほう。今の一撃を止めたか」
「……ぐ、っ……!!」
優輝
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