第7章:神界大戦
第217話「薄氷の希望」
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掻い潜り、何とかキリエまで肉薄し……
「どっせぇええええい!!」
「えっ……!?」
ラリアットの要領で胴を抱えて、そのままアミタまで駆けた。
意表を突かれたアミタは驚き、飛んできたキリエを受け止めてしまう。
「二人共いらっしゃーい、ってね!!」
体勢を崩した二人に、アリサが追撃する。
“天使”の妨害は、すずかとアリシアが身を挺して行っていた。
アリサから強烈な連撃がアミタとキリエに叩き込まれ、地面へと落とされる。
「用意は!?」
「出来てる、よっ!!」
―――“秘術・魂魄浄癒”
そこに仕掛けてあった霊術を起動し、先の一撃で気絶した二人の洗脳を解く。
この一連の流れに繋げるため、少しずつ三人は準備していたのだ。
「流れ弾や援護もあって助かったよ……」
「一か所に集まったおかげね」
「でも……」
何とか二人の洗脳は解いた。
だが、次はその二人が復活するまで三人で守るように動かなければならない。
間髪入れない連戦に、三人は気が滅入りそうになる。
「(逃げる事も進む事も許されない。……突破口を開かない限り)」
「……やるしかないわね」
「……うん」
三人はそれぞれ武器を構え直し、襲い来る神達に備えた。
―――「神達の攻撃は理屈で捉えるな。“そういうモノ”と思え」
陣形を組んで戦う直前に優輝に言われた事を脳内で反芻しつつ、クロノ達もまた懸命に戦い続けていた。
「はぁっ!」
「そこだ!」
ユーノが攻撃を防ぎ、攻撃後の隙をクロノが狙い撃つ。
同じように、リニスやプレシアも魔法を放っていた。
「(……なるほど。理屈込みで考えていたから、今まで全く防げなかった。……でも、それを抜きにして考えて、その上で“防げる”と思えば……!)」
理力による攻撃は、そのどれもが概念的攻撃に値する。
故に、ただの理屈で組み立てられた術式の魔法では決して防げない。
完璧なまでに複雑な術式であれば、その時点で概念を伴い、防ぐ事も可能だが、そんな術式を何度も即座に組み立てられる訳でもない。
そのため、クロノ達魔導師は一時的に既存の魔法理論を切り捨てた。
今まで培ってきた経験だけを汲み取り、勘と思考だけで魔法を発動させる。
最初は理屈を含んでしまっていたが、慣れてきた今、攻撃を防げるようになった。
「っ、ぐぅうううううう………!」
「……そのまま、防いでなさい……!」
「プレシア、いきますよ……!」
―――“Thor's Hammer Genocide Shift”
ユーノが複数の“天使”の攻
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