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麒麟捜索
第二章

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「その様に」
「はい、ほな」
「今回連絡したのは」
「何かあってですね」
「そうです」
 何もなくて連絡はしないというのだ。
「それで、ですが」
「その何かは」
「麒麟がそちらに迷い込んだ様です」
「麒麟が」
「はい、ネパールには本来いない筈ですが」
 それでもというのだ。
「崑崙の方からです」
「迷い込んできて」
「そしてです」 
 そのうえでというのだ。
「いち早く保護しなくてはならないので」
「麒麟って」
「あんな貴重な生きものがですか」
 トウジだけでなく横から話を聞いていたカウサリアも言った。
「迷い込んだとなると」
「すぐに保護しなあきませんね」
「強力なモンスターでもあります」
 太宰は麒麟のこのことも話した。
「ドラゴンそれもかなり高齢のグレートドラゴンにも匹敵する」
「それで下手に賊がちょっかい出して」
「彼等が死んでもいいですが」
 それは構わないというのだ、この辺り犯罪者や極悪人の人権を一切考慮しない十星連合の政を取り仕切る者らしかった。
「そこで街や村が巻き込まれ」
「民や国が迷惑すれば」
「大変なことなので」
 それでというのだ。
「一刻も早くです」
「麒麟を保護することですね」
「麒麟を保護してくれれば」
 太宰はトウジにさらに話した。
「後はです」
「そちらで、ですか」
「崑崙に戻しますので」
 それでというのだ。
「宜しくお願いします」
「わかりました、多分それが」
「貴女の神託でしょう」
 太宰は貝殻の向こうからトウジに答えた。
「ですから尚更です」
「今回の件はですね」
「宜しくお願いします」
「わかりました」 
 トウジは頷いてだ、そうしてだった。 
 太宰とのやり取りを終えてからカウサリアに話した。
「ほなな」
「あたしも話は聞いたし」
「麒麟探そうか」
「そうしよな」
「早速な、ただな」
 トウジはカウサリアにこうも話した。
「ここで問題はな」
「問題は?」
「ここは高山地帯やから」
 この世界のネパールもというのだ。
「それでな」
「山と山を歩いて行き来するとやな」
「随分辛いさかい」
 それでというのだ。
「ここはや」
「飛竜とかペガサスに乗ってやな」
「そうして上から探そうか」
「それがええな、麒麟は空も飛ぶし」
 アクサリアはこのことも話した。
「あたし達もここはな」
「空を飛んで方がええやろ」
「しかも術で飛ぶよりも」
「飛竜やペガサスの方が速いし」
 このこともあってというのだ。
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