くえすと!
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が広がる感覚と同時に、ヴェーダを使った時のような感覚。
魔力が減っていく感覚だ。
これじゃぁ持たない。
ここはヘルハウンドの巣じゃない。
バルグレンでの回復はできない。
視界を絞る。
自分の前方と、ブラッド・サウルスに固定。
「よし…」
まだ気づかれてない。
だから。
「ウウォオオオオオオオオオッッッ!!!」
「!?」
驚いたブラッド・サウルスが振り向く。
「僕についてこいトカゲ野郎!」
走り出すと、エサを求めてブラッド・サウルスが追ってくる。
後ろから来るブラッド・サウルスをしっかりと視界に納めながら密林を駆ける。
奴が足を止め、地面を踏みしめた。
次の瞬間、空気が揺れた。
大音響の咆哮が僕を揺さぶる。
「それがどうしたッッ!」
ダンジョンの外のモンスターの咆哮なんて、ただただうるさいだけだ。
アイズさんの殺気と比べれば、この程度。
振り返り、奴を見据える。
「そう、そこだ。その方向なら、撃てる」
デュランダルを担ぐ。
「行くよデュランダル!」
担いだデュランダルに力を吸われる。
チャージした分だけ、威力は上がる。
ブラッド・サウルスがこちらを攻撃すべく、背を向けて尻尾で薙ごうとした。
それを、飛び上がって避ける。
そして…。
「不滅の刃よ! 眩き光で万象を断て!」
振り下ろしたデュランダルから、斬撃が放たれた。
三日月形のそれがブラッド・サウルスの中心を貫いた。
side out
黄昏の館から、三人の女性が出てくる。
主神であるロキの傍らにナインヘルと剣姫が控えている。
「さーてほな、ディアンの奴脅しに行こか」
ロキの言ったことに対し、リヴェリアは頭に手を当てる。
「言い出しっぺではあるが…はぁ…」
「そんな顔すんなやリヴェリア。大丈夫やて」
「そもそもこの件はカードとして取っておくべきだと言っただろう?」
リヴェリアが報告したのは、ディアンケヒトが法外な値段でアガートラムを売り付けたという事だ。
私情で商品の値段を吊り上げる商人は信用出来ない。
と、リヴェリアはロキに警告したのだ。
それを聞いたロキはその事を山車にしてディアンケヒトを脅そうと考え付いたのだ。
普通ならばそんな脅しは無意味なのだがそこはオラリオ最大派閥でありディアンケヒトファミリアの大口取引先。
それこそ、ロキの一言でディアンケヒトファミリアは潰れかねない。
「ディアンとミアハの中の悪さは折り紙つきや。
ま、息子の方が有能やったら親としては目の上のたん瘤やろな
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