第四章
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「帰りの頃には嵐が来るな」
「そうなるか」
「ああ、そやからな」
それでとだ、ウスマンは自分も敵を倒した。鋏を変形させた掌から術を放ちそれでテンタクルスを倒した。
そうしつつだ、クルマにさらに話した。
「帰りはな」
「より、やな」
「サポートせんとな」
「それはそうですが」
ここで戦闘を終えたアピスが言ってきた、全長二十メートル程の青緑の鱗の大蛇である。言葉は実に明瞭だ。
「あの方は人のお話を聞いて」
「これはっていう話を受け入れてな」
「実行に移されますね」
「そやから筋はいい」
「船長として」
「あれは経営者になってもな」
即ち会社の社長になってもというのだ。
「ええやろ」
「そうですか」
「ああ、そやからな」
それでとだ、ウスマンはアピスにも話した。
「今回はええ経験になるやろ」
「そうなりますか」
「そしてな」
ウスマンはさらに話した。
「若し学校に行けたらな」
「尚更ですか」
「そこで学ぶことも出来てな」
「海のこととですね」
「経営のこともな」
こちらもというのだ。
「学ぶことが出来てな」
「いいですか」
「尚更な」
「そうですか」
「そうですか」
「彼は出来るで」
間違いなくというのだ。
「そうした人になるで」
「経営者として」
「そうなる、そやから帰りもな」
「嵐が来ても」
「乗り切るで」
こう言ってだ、そうしてだった。
ウスマンは今はクルマそしてアピスと共に戦いかつ船長も助けて島まで辿り着いた、積荷を降ろしその手続きも相手先に渡すそれもだった。
ウスマンは全部船長に話した、船長は全て終えてから感銘して言った。
「いや、本当にね」
「いい勉強にですね」
「なってるよ」
「見習いの時はわからなかったですね」
「ただ雑用してただけだからな」
見習いの頃はというのだ。
「忙しかったけれどな」
「船長は船全体を見てですね」
「こうした事務もしないといけないんだな」
「会社ですね、つまり」
「経営だな、だから親父は言ったんだな」
会社の社長である彼のことを思うのだった、ここで。
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