第一章
[2]次話
大変な船旅
レオポール=ウスマンとトマス=クルマは今はウスマンの神託でセネガルのダカールに来ていた、そのダカールに入るとだった。
ウスマンは海を見てクルマに話した。
「よおないな」
「海がか」
「そや、荒れてるな」
こうクルマに言うのだった。
「どうも」
「確かにな、言われてみれば」
クルマもその海を見て言う。
「結構以上にな」
「荒れてるやろ」
「波が高くてその波も多い」
「こんな時に木の船とか小さい船で出るとな」
それこそとだ、ウスマンはザリガニの目を曇らせて話した。
「危ない」
「そうなるな」
「そやからな」
「こうした時はやな」
「あまり出んことや」
「それがええな」
「若し海に出んとあかんなら」
その時はというと。
「しっかりした船に乗ることや」
「大きな鉄の船か」
「幸い統治が進んでな」
セネガルも十星連合の領地だ、それだけにしっかりとした統治が行き届いているのだ。それで船の方もだ。
「ここにもええ船が多い」
「鉄の大きな船やな」
「ディーゼルで動くな」
そうした船が多いというのだ。
「動力は錬金術のもんもあるが」
「そこは色々やな」
「石炭のもある、けどな」
「何といってもやな」
「鉄の大きな船はちゃんとある」
このセネガルにもというのだ。
「そやからな」
「安心してええか」
「そこはな」
まさにというのだ。
「ちゃんとな」
「それならこの海でもか」
「船乗り達は安心してるやろ、これまでに比べてかなりな」
「完全やないか」
「やっぱり波は穏やかに越したことはないわ」
このことが第一だというのだ、こうしたことを話しながらだった。
ウスマンとクルマはそれぞれ旅の冒険者と素性を隠したうえでダカールの冒険者ギルドに入った、そうして。
そこで神託でありそうな依頼を探しているとウスマンはある依頼を見てからクルマに対して話した。
「この依頼がな」
「自分の神託か」
「感じたわ」
今まさにというのだ。
「確かにな」
「ほなこの依頼受けるか」
「ダカールからの積荷を海にある島まで届ける」
「それの護衛やな」
「これや」
この依頼だというのだ。
「これを受けるな」
「そうするか」
「ああ、行くで」
こう言ってだった。
ウスマンはクルマと共にギルドの事務員に依頼を受けると言った、そうしてすぐに積荷を積んだ船のある港に行ったが。
船長である狸人の若い男キンケード=ポーツマスは何かと手間取っていた、それでウスマンは船長にどうしたのかと尋ねた。
「どないしたんや」
「いや、何か俺船長になったばかりで」
船長はウスマンに困った顔で話した。
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