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前世の知識があるベル君が竜具で頑張る話
くえすと?
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好条件だと思う。
たりない?」

「いえ、十分です」

「急ぎじゃなくてもいいけど、できるだけ早いと、たすかる」

「わかりました」

受け取った紙をサイドポーチに入れて店を出る。








いつもの待ち合わせ場所。

「っていう訳なんだ」

「はぁ…なるほど?」

リリに話すと怪訝な顔をされた。

「依頼主はベル様の本当のレベルをしっているのですか?」

「エイナさんが情報止めてるから無いと思うよ」

「おかしいですよそれ。普通は常連といえど下級冒険者にクエストなんて出しませんから」

「そうなの?」

「ナインヘルに教わったりはしなかったのですか?」

「リヴェリアさん? いや、教わってないかな。僕は基本的にダンジョンの事と戦闘しか教わってないから」

「うーん…それはそれでナインヘルに一言物申したくありますね…。
いえ、彼女もきっとベル様がクエストを受けるなんて思ってもみなかったのでしょう」

ふーん……。

紙を渡すとリリが依頼内容を確認する。

「ベル様、騙されてないですか?」

「僕が?」

「はい。ブルーパピリオの羽は状態によってはポーションより高くつきます。
知識のないベル様をいいように騙しているとしかいえません」

「うーん……でもうけちゃったし…」

「どうせ口約束です。破っても証拠は残りませんよ」

「えー……」

「はぁ…しかたないですねぇ。今回は付き合ってあげますよ。ベル様」

そうしてダンジョンへ入り、向かった先は七階層だ。

ブルーパピリオの出現エリアとされている。

「ブルーパピリオってレアモンスターだよね。なにか策はあるの?」

「ええ、あります。ベル様はこの道を通った覚えはありませんよね?」

「うん。無いよ」

正規ルート…下に向かうための最短ルートではない。

「こっちの方角にはこの階層のパントリーがあります」

「なるほど待ち伏せだね?」

「ええ、そのとおりです」

向かった先は、クリスタルと泉のある場所で、まるで縮小版のリヴィラのようだった。

「さ、ベル様、こちらに」

リリがバッグから取り出した大きな布を被りながら手招きしている。

「それカモフラージュ?」

「はい。効果は保証します」

リリに手を引かれて、壁際へ。

バサッと頭から布を被せられる。

「ベル様ベル様。もう少しくっついてください」

「え?? いやリリに悪いよ」

「貴方みたいな見た目の人がくっついたって気にしませんよ」

「地味に凹むような事言わないで……」

リリの以外と柔らかい体(ますます年上に思えてきた)に密着すること約五分。

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