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レーヴァティン
第百十七話 西の端へその二

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「勢力を拡大させていくか」
「そうしていこうね、ただ降らない勢力は」
「攻めるしかないな」
「そうしていこうね」
 清音もそうした勢力にはこうした考えだった。
「それで城壁をね」
「術や大砲で壊していくか」
「しかもです」
 ここで源三が言ってきた。
「南岸の諸勢力の城壁は調べたところ」
「ああ、旧式でな」
「大砲に弱く術への備えも」
「半島程じゃないな」
「我々の本拠地の半島は浮島の中で先進地域ですね」
「技術とか学問とかな」
「文化でも。その為術を使う者も多く」
 それでというのだ。
「城壁もです」
「術への備え、耐魔障壁もな」
「強いですが」
「南岸は半島よりも弱いな」
「確かに耐魔障壁はありますが」
「半島より強くないな」
「ですから城攻めの時は」
 どうするかというのだ。
「大砲や術をです」
「どんどん使ってな」
「そうしてです」
「壊していけばいいな」
「はい」
 こう久志に言うのだった。
「そして外での戦、野戦となれば」
「鉄砲とかな」
「ここでも術や大砲をです」
「使ってな」
「戦っていきましょう」
「そうだな、しかし南岸は文化や技術がな」
「カルタゴはかなりですが」
「半島と変わらないな、けれどな」
「多くの勢力が、ですね」
「半島より落ちるな」
「古王国はかなりとのことですが」
 この国はというのだ、南岸東部に覇を唱えているこの国は。
「しかし」
「他の南岸の諸勢力はな」
「文化や技術では落ちるので」
「そこも衝いていくか」
「そうしましょう、そして領有したなら」
「そうした文化や技術をな」
「底上げしていきましょう」
 源三は久志に真面目な顔で話した。
「是非」
「そうだよな」
「はい、そうして勢力全体の国力をです」
「底上げしていかないとな」
「その為にここに来ていますし」
 浮島の南岸にというのだ。
「ですから」
「この辺りの内政はな」
「それぞれの文化や信仰を尊重しつつ」
「半島の新しい文化や技術もな」
「導入していきましょう」
「そうだな、じゃあな」
「そのことも進めることも」
 また久志に言った。
「これからも」
「やっていくな、軍門に降した勢力からな」
「それでは」
 源三も頷いてだ、そしてだった。
 久志は今は軍勢は剛と進太そして正に率いさせた、剛は歩兵進太は騎兵正は弓兵や銃兵だった。そしてそこにさらにだった。
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