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【完結】Fate/stay night -錬鉄の絆-
第036話 7日目・2月06日『門番の槍兵』
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「てめぇもな、セイバー」
そう言って二人してニヤリと笑みを浮かべあう。
純粋な褒め言葉。
飾り気のないそのやり取りだけで両者とも満足そうにする。
「しっかしよお。貴様のその見えない剣………もう大体把握したぜ」
「そうか。しかしやる事には変わりはない。貴様を倒せばいいのだからな」
「そりゃご尤もだぜ。なら………今度はさらにギアを上げていくぜ?」
ランサーは腰を深く落として一気にセイバーへと接近して先程よりもさらに激しい連打を浴びせてきた。
それはさながら機関銃のごとく一秒一秒に数回は放っているだろうその閃光に、だがセイバーも負けじと打ち払いをしていく。
「おらおらおらおら!!」
槍の速度はさらに上がっていく。
その突きの応酬はさすがのセイバーでも耐えられないものになってきたのか苦悶の表情が見え隠れしてきた。
それを見越したのかランサーはその敏捷さで百の突きをしながらも一回高速で回転させて持ち方を変えて上段に構える。
それは先ほどのセイバーが試した戦法。
槍を腕がしびれてきているのだろう動きが鈍くなってきているセイバーに叩きつける。
「おらぁ!!」
「ぐっ! ああああ!!」
脳天を叩き割りえるだろう一撃をセイバーはなんとか剣を盾にして防ぐ。
「さっきとは形勢逆転だな!」
「言っていろランサー!」
するとセイバーはその体格を利用してランサーの股の下を潜り抜けて背後へと回り下段からの切り上げをしようとした。
「おせぇ!」
だがランサーの反応が神がかっていて槍を背後に回すだけで防いでしまった。
そのまま防いだ後に大振りに槍を振り回してセイバーは後方へと下がる。
「ははははは!! いいなぁセイバー! さすが最優のセイバーのクラスで呼ばれるだけあるぜ! 俺の攻撃を悉く防ぐ手腕は大したものだ!」
「それはこちらも同じです。あなたのような槍兵と戦うのは新鮮味があってとても良いものです」
二人はこんな時でもなければ、こんな戦いなどなければともに笑いあう仲になれるかもしれない。
だけどこれは戦いだ。
だからそんなもしもは今は考えないようにする。
私はただ二人の戦いに見とれていて圧倒されるばかりだった。
本格的な戦闘はバーサーカー戦を入れるとこれで二回目だ。
その戦いはもはや神話のお伽話のような神聖な戦いだった。
だけどランサーは槍を構えながら、「さて…」と呟き、
「そんじゃこの楽しい戦いに終止符を打つのもなんだが、貴様の心臓、貰い受けるぜ?」
途端、怖気が走るようなほどの魔力が槍へと集約されていく。
今か今かと解放せよと槍が唸りを上げているようで。
「ほう………ついに宝具を切るか、ランサー。ならば…!」
そう言ってセイバーは剣を上段に構えて
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