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【完結】Fate/stay night -錬鉄の絆-
第034話 6日目・2月05日『夢、そしてイリヤの現状』
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それで志郎は培養槽に触れて確かにイリヤが生きているという実感が沸いたのか再び涙を流していた。しかし今度のは嬉し涙ともいう。
そこにキャスターの説明が入る。

「志郎様。今のこの子の説明を致しますね」
「うん………」
「この子は今現在、小聖杯をアサシンによって抜き取られたために生命の灯が著しく低下しています。
だから当分の間はこの培養液の中で体を癒さない限りは目を覚まさないでしょう」
「そんな………」
「ですがご安心ください。少しの間だけです。一週間くらいの時間をかければこの子も息を吹き返すでしょう。その間、私はこの子の体の異常をすべて取り除くことにいたします」
「体の異常………?」
「はい。志郎様がご存知の通り、この子は小聖杯として生まれてからずっと調整や強化などをされていたのでしょう。成長も止まってしかも私が調べた限りでは一年も保たないかくらいの寿命しかありませんでした」
「それじゃ!?」
「落ち着いてください。まだ続きがあります。よって私はこの子が志郎様と同じくらいのごく普通な一生を過ごせるくらいには体組織と魂を弄らせていただきます。ですからご安心ください。治療が終わる頃には止まっていた成長もまた再開することでしょう」
「………」

それで志郎は無言でキャスターに抱き着いた後にしきりに「………ありがとう、キャスターありがとう………」と言っていた。
それでキャスターも満更ではなく頬を染めながらも志郎にある事を告げた。

「ですから恐らく明日が聖杯戦争の終焉だと思います。御覧の通りで私はこの子の治療で手を離せません。ですから………」

キャスターがそこまで言って志郎は理解したのだろう、やっといつも通りの強気の笑みを浮かべて、

「わかった。キャスターが安心して姉さんを癒している間に明日すべてを終わらせて来るね」
「よかった………。もういつも通りの志郎様ですわね」
「その件ですがシロ。話し合いがありますのでよろしいですか?」
「うん」

それで話し合われる。
志郎が気絶している間に起こった事を。
大聖杯の場で待つというギルガメッシュを倒しに行くことを。
そして明日の夜までは鋭気を養ってから大聖杯のある場所まで向かい挑むことが決定したのだった。



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