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【完結】Fate/stay night -錬鉄の絆-
第033話 6日目・2月05日『八人目のサーヴァント』
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は………痴れ者が。そうとう殺されたいらしいな」
「言っていろ。貴様は私が倒す」
「セイバーならまだしも
贋作者
(
フェイカー
)
ごときがほざくか。よかろう、貴様は我自らが裁く。決定事項だ」
そう言い放つ。
そしてセイバーへと目を向ける。
「なんですか、アーチャー………?」
「セイバー。十年前の答えを待っているぞ。大聖杯の場で待っているとしよう。さらばだ」
ギルガメッシュは黄金の杯を手に持ちその場から姿を消したのだった。
それで一時的にだが脅威は去ったということでアーチャーはイリヤへと目を向ける。
「凛………イリヤは」
「ごめん、アーチャー………。もう手遅れかもしれない」
「キャスターはどうだ?」
「わからないわ………でも今からじゃ」
キャスターでも無理かと思った矢先にアーチャーは過去の自身に起きた出来事を思い出す。
「………凛。すまない、記憶で見たやり方を試してみてくれないか? 一時的に蘇生できればキャスターの魔術が間に合うかもしれない」
「で、でも上手くいくかは………」
「それでも、だ。頼む………志郎には絶望を味わってほしくない」
気絶している志郎を見ながらアーチャーはそう言う。
「………わかったわ。やってみる!」
そう言って凛は父から預かった宝石を依代に魔力を込めていく。
そう、それはかつて平行世界の遠坂凛が衛宮士郎を生き返らせるために行った即席の奇跡。
赤い閃光が迸って先ほどまで白かったイリヤの肌に赤みが戻ってきた。
「アーチャーのマスターのお嬢ちゃん! よくやったわ!! 後は私に任せなさい!」
そう言ってキャスターはイリヤの体を持って空間転移をした。
おそらく工房へと戻ったのだろう。後はキャスターの腕を信じるしかない。
「………さて、イリヤはこれでどうにかなるだろう。セイバー」
「はい」
「もし志郎が起きてすぐに気が動転したら落ち着かせてやってくれ。イリヤは大丈夫だと」
「わかりました。お任せください」
「凛もすまない………大切な宝石だったのだろう?」
「いや、もういいわよ。他の平行世界ではどうせあんたに使われる運命なんだから」
「ふっ、そうか」
それで三人は一時的にだが余裕ができたのだろう、笑みを浮かべる。
「さて、では教えてください、アーチャー。彼は………あのアーチャーは」
「分かっている。私の記憶では奴は十年前に聖杯の泥を被って受肉したと言った」
「やはり、そう言う事なのですね」
「その、ギルガメッシュであってるの? あの金ぴか」
「凛はやはりすごいな。奴の事を金ぴか呼ばわりするとは」
「それ以外にどう言えっていうのよ」
「まぁ、そうだな。………奴は大聖杯の前で待つと先ほど言った。だから最終決戦が迫っているという事な
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