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英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
第37話
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ある聖剣を構えたメサイアに対して答えたクルーガーは自身の得物を構え
「ハア…………ただでさえ内戦終結の時から想定外(イレギュラー)の出来事続きなのに、”灰色の騎士”が彼女以外にも使い魔を増やしていたなんて想定外だよ…………この調子だと、そっちにはまだ僕達も知らない想定外がありそうだね?」
「うふふ、もしその貴方達も知らない”想定外(イレギュラー)”とやらがあったとしても、”敵”である貴方達にわざわざ教えるようなおバカな事をする訳がないでしょう?――――――今は”貴方達にとって絶望的な戦力差であるこの状況”を切り抜けられるかどうかを心配すべきね♪」
疲れた表情で溜息を吐いたカンパネルラに問いかけられたベルフェゴールは答えを誤魔化して自身の戦闘スタイルである格闘の構えをした。

「―――リリカ、ユリーシャ、フルーレティ、フィア。お前達はおまけの二人を任せる。猟兵王は俺一人で相手する。」
「わかりました、ジェダル…………!」
「我が主の一騎打ちは邪魔させませんので、存分に武勇を振るってください!」
「ふふっ、”戦術オーブメント”だっけ?私達はあのヴァイスハイトとかいう皇帝から今回の依頼の”報酬”として前払いしてもらったこの世界の魔導具の”実験台”代わりに遊んでおくけど、”実験台”が潰れたら私達も”そっち”の戦いに混ぜてもらうね。」
「うわあ〜…………敵を”実験台”って…………これじゃあ、どっちが悪役かわからないよね〜。」
ジェダルの指示にリリカは頷き、守護天使ユリーシャはジェダルに激励の言葉をかけ、不敵な笑みを浮かべてゼノとレオニダスに視線を向けたフルーレティの言葉を聞いたフィアは表情を引き攣らせて呟き
「俺達が”おまけ”や”実験台”扱いやと…………!?」
「しかも一人で団長を相手にするとは、随分と舐められたものだな、西風の旅団(おれたち)は…………!」
「ま、実際クロスベルでは俺達は情けなくも敗北して尻尾を巻いて逃げちまったからな…………クロスベルの時と違って、相手の数は少ないとは言え、油断するなよ、ゼノ、レオ!」
一方ジェダル達が自分達を”格下”扱いした事に怒りの表情を浮かべているゼノとレオニダスに苦笑しながら指摘したルトガーは表情を引き締めてジェダルを見つめながらゼノとレオニダスに忠告した。

「クッ…………2対8か…………!クロスベルで戦った時よりは数は減っているとはいえ、恐らく相手の戦力は”特務支援課”と同等です!油断はしないでください、シャーリィ様!」
「はいはい、それくらいわかっているって〜。それにしても、たった二人相手にその4倍もの数で挑ませるなんて灰のお兄さんも、”特務支援課”のリーダーみたいに容赦ないねぇ!」
フォルデ達と対峙したガレスは唇を噛み締めてシャーリィに警告し、警告を軽く流したシャーリィは不敵な
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