第36話
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―――――エヴリーヌお姉様、お願いしてもいいかしら?さすがにオリビエお兄さんを死なせる訳にはいかないし、”紅き翼”の関係者を見殺しにしたらリィンお兄さん達の恨みを買って、余計な軋轢を作っちゃうかもしれないもの。それと”せっかく契約を結べた魔女の長をここで失えばメンフィル(レンたち)にとっても損失になるでしょうし。”」
「結界の起点を壊せばいいだけでしょ?」
同じ頃状況を見守っていた菫色の髪の少女は溜息を吐いた後エヴリーヌに要請し、要請されたエヴリーヌは少女に確認し
「ええ。ただし、聖獣は殺さないように注意して。」
「ん。」
少女の言葉に頷いた後魔弓に魔力の矢を番えて遥か下目掛けて次々と魔力の矢を放った!解き放たれた矢は凄まじい勢いで最下層に向かい始め
「い、今のは一体…………」
「一瞬だが”矢”のように見えたが…………」
「霊力も感じたから、恐らく霊力による矢だと思うんだけど…………」
「矢が降ろうが槍が降ろうが、何でもいい…………殿下達を救ってくれ…………!」
一瞬で通り過ぎた矢を見たエマが戸惑っている中、ガイウスは静かな表情で呟き、セリーヌは考え込み、ユーシスは真剣な表情で声を上げた。そしてエヴリーヌが放った矢はオリヴァルト皇子達を封じ込めている数か所ある結界の起点に全て命中して起点を破壊し、結界の起点が破壊された事で結界は解けた!
「なっ!?結界が――――――」
「フフ、何者かは知らぬがどうやら放蕩皇子達以外にも招かれざる主催がこの星杯に紛れ込んでいるようだな?」
結界が解けたことにゲオルグが驚いている中オズボーン宰相は不敵な笑みを浮かべて矢が降り注いで来た上を見上げた。
「今のは魔力による矢…………?まさか…………”彼女”がこの星杯のどこかに潜伏しているのか…………?」
結界の起点に刺さった後消えた矢を目にしたオリヴァルト皇子は目を丸くした後魔力の矢を放つことができる自分が知る人物――――――エヴリーヌを思い浮かべて驚きの表情を浮かべた。
「何をしておる!今が白兎を奪還する好機じゃぞ!」
「あ、ああ…………!私とローゼリアさんが聖獣の注意を惹きつけるからトワ君とアンゼリカ君はミリアム君の救出を――――――」
「――――――!!」
ローゼリアに指摘されると我に返ったオリヴァルト皇子がトワとアンゼリカに指示をしかけたその時黒き聖獣は咆哮を上げ、全身から凄まじい瘴気を発生させた後再び咆哮を上げてオリヴァルト皇子達を吹き飛ばし、更に怪しげな紅色のレーザーのような攻撃をオリヴァルト皇子達に叩きつけて無力化し、オリヴァルト皇子達を無力化した黒き聖獣は全身を怪しげな紅色に変化させていた。
「…………ううっ…………」
「くっ…………まさかこれ程とは…………」
「どうやら完全に目覚めてしまったよ
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