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【完結】Fate/stay night -錬鉄の絆-
第032話 6日目・2月05日『妄想心音』
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く様を見てるだけしかできずに救えなかった」

それで当時を思い出したのだろう片手で顔を覆うアーチャー。

「そうでしょうね。でも、私なら彼女の事を時間はかかるだろうけど普通の人並みに生きれるくらいには延命できるわ」
「できるのか………?」
「当然でしょう? 私は死者を蘇生させたことだってあるんだからホムンクルスの延命くらい訳ないわ」
「頼めるか………?」
「志郎様のためよ。任せなさい」
「恩に着る。キャスター」

それで二人の密約は決められた。
その為にはキャスターは是が非でも生き残らなければならない。
アーチャーはもしキャスターが狙われたら守る事にするのであった。



Interlude out──




「ね、ね! シロ、早く早く!!」
「お、落ち着いて姉さん」

イリヤに手を引かれながらも志郎はその顔に笑顔を浮かべる。
志郎は今日の朝まで抱いていた思いを忘れてしまうほどにはこのイリヤとの時間を楽しんでいる。
長年夢見てきた姉妹でのやり取りは意外なほどに近くにあったことに喜びを覚えているのだ。
そしてそんな姉妹のやり取りを一歩下がって見ているセイバーは微笑ましく見ていた。
この笑顔こそ志郎が浮かべていて一番似合う光景なのだ。

「(シロに召喚されて、よかった。後悔もありましたが今この時を私はとても喜ばしく思います)」

セイバーはその想いを胸に抱き志郎の事を必ず守ろうと誓いを立てていた。
そして家の近くまで来たときに前方から凛が近寄ってくる光景が見えて、

「あ、志郎! 遅かったじゃない………って!?」

凛は志郎が手を繋いでいる相手がイリヤだと分かって思わず身構える。

「志郎! その子って!」
「あ、大丈夫だよ、凛さん。もう姉さんとは和解できたの。だからもう敵じゃない………」

志郎は嬉しそうにそう凛に告げる。

「そ、そうなの? そ、それじゃえっと………」
「そうね。こうして会うのは初めましてね、リン。もう一度挨拶をさせてもらうわね。
私はイリヤスフィール・フォン・アインツベルン。シロの姉よ」

そう言ってイリヤは志郎との挨拶と同じように裾を摘まんで会釈をしてきた。

「そう言い切られちゃうとこの短時間でなにがあったのか知りたいところだけど、まぁいいわ。
それじゃわたしも挨拶をさせてもらうわ。私は遠坂凛よ」

そう言って二人は挨拶をした際に握手をしたのだった。
それから全員で家へと入ろうとしようとした時に、

「シロ………なにか胸騒ぎがします」
「セイバー?」

セイバーのその一言でその場に緊張が走る。
同時にイリヤが叫ぶ。

「来て! バーサーカー!!」

その瞬間にはもともとイリヤの背後にいたのかそれとも令呪で呼
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