037話 学祭準備編 アルとの対談
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しているのでしょうねー」
「さぁね。なにか動けない理由でもあるんでしょうけど……私じゃ口では勝てないからはぐらかされるだろうし……」
シホはそんな事を言いつつも、いざとなれば『いどのえにっき』を使わせてもらおうとかあくどい事を考えている。
いどのえにっきがのどかの手に渡ったのが分かるところであろう。
まずのどかはこう言ったあくどい事には絶対に使わないであろうが、こうしてシホの手にも渡ってしまったのは何かの縁以外にあり得ない。
それからエレベーターを降りていき、例の門番の所までやってくると、案の定待機していたのかドラゴンが大声を発しながら向かってきた。
しかし、以前に一回痛い目を見ているシホを視界に納めるとすぐさまに及び腰になってしまうのはなんとも情けない姿に映ってしまうのは仕方がない事だ。
ドラゴンだって自分から殺されに行くほど無能でもないし愚かではないからだ。
「通らせてもらうわね」
「グルッ……」
なにやら悔しそうなうめき声をあげながらも、道を譲るドラゴン。
すると先の方で人の影が出現し、
「おや……? シホ、来るのでしたら一言言ってくださればよかったのですが……」
アルがすぐさま瞬間移動でもしてきたかのように姿を現した。
シホはそれで笑みを浮かべながらも、
「や。アル」
「来ましたよー」
「フフフ……。なにやら騒がしくなりそうですね」
「ごめんね。なんか招待状でもないと来れないみたいな感じ……?」
「そうですね。でしたら帰り際にいつでも来れる入場券を渡しておきましょうか」
「ありがとう」
そんな会話をしつつ、シホとタマモはアルに案内されながらも内装を見つつ、
「でも……本当に地下空間とは思えない光景ね……。なんで光が射していてしかも人工物の建物があってそこに滝が流れているのよ?」
「この世界の神秘ですね、シホ様」
「フフフ……ここは裏の世界と繋がっていましてね。表向きは図書館島とは言われていますが、本来の名前は『アカシャの図書迷宮』と言われていましてね」
「アカシャの図書迷宮……なにやら物騒な名前ね」
「そうでもないですよ? 今も裏の世界の住人が何度も図書館に訪れていますからね。私が拠点にしている場所などほんの一部にすぎませんし。さ、到着しましたよ」
アルの住処に到着したのか辺りを見回すシホとタマモ。
そこはどこかエヴァンジェリンの別荘を彷彿とさせる内装でまさに魔法使いの居城と言ったところか?
そしてアルはシホとタマモに席に着かせるとテキパキと紅茶やらお菓子などを用意しつつ、
「それで……本日はどういったわけで来られたのですか?」
「うん、そうね。まずはアルが前々から興味を持っていた私の記憶が蘇ったってところから話をしましょうかね?」
「ほう
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