第百十六話 騎馬民族平定その一
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第百十六話 騎馬民族平定
久志が率いる軍勢は水源を囲んで布陣していた、だがその場所の気温は高くしかも乾燥していてだった。
水は欠かせなかった、それで剛も言った。
「ここにずっといたらね」
「ああ、厄介だよな」
「うん、兵の士気もね」
久志にこのことも話した。
「落ちてきているから」
「わかってるさ、けれどな」
「ここはだね」
「敵が来るからな」
ヌミディアの騎兵隊、彼等がというのだ。
「今にもな」
「だからだね」
「ここで下手に陣を解いて動いたらな」
「そこをだね」
「攻められるぜ、しかも俺達は今は罠にかかったならな」
「敵のだね」
「ああ、あえてこの水源を取らせる」
それがヌミディアの考えならというのだ。
「絶対にな」
「そろそろ来るね」
「ああ、ここは騎馬隊が戦うに向いているしな」
「完全な平野でね」
「地面も結構固いからな」
「馬が動きやすいね」
「しかも弓矢も狙いやすい」
平地で障害になるものが何もないからだ。
「だったらな」
「絶対に来るね」
「だからな」
「今はだね」
「戦うぜ」
こう言うのだった。
「そしてな」
「その後でだね」
「ここを去るんだよ、こっちの士気が落ちるのもな」
このこともというのだ。
「敵は読んでるんだろ」
「士気が落ちたところをだね」
「攻めるんだよ」
「戦の常だね」
「士気が落ちる相手を攻めろ」
「そういうことだね」
「まあ今は美味いもの食って水もな」
これもというのだ。
「飲んでな」
「そしてだね」
「英気を養っておくことだな」
「それで士気が下がるのを防いで」
「そしてな」
そのうえでというのだ。
「敵が来たらな」
「戦うんだね」
「ああ、俺達のやり方でな」
久志は今度はこう言った。
「騎馬隊も用意しているけれどな」
「他にもだね」
「鉄砲も使って」
「鉄砲が届かなかったら」
「弓矢もな」
これも使ってというのだ。
「大砲、そしてな」
「擲弾兵だね」
「あの兵も使ってな」
「そうして勝つね」
「ああ、ヌミディア軍は騎兵だけれどな」
その機動力そして弓矢はあるがというのだ。
「火薬は殆どないみたいだからな」
「それじゃあだよね」
「敵のないものを使う」
久志は強い声で言った。
「そうしてな」
「戦うといいね」
「ああ、だからな」
「今回もだね」
「鉄砲も大砲もな」
「使うね」
「ああ、そしてな」
「そして?」
「今は飯を食うか」
久志はこちらも忘れていなかった。
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