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DQ3 そして現実へ…  (リュカ伝その2)
砂漠
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攫われた母を助ける為、伝説の勇者を探す…その為に天空の武具を見つけ手に入れる事…そして天空の盾を手に入れる為に挑んだダンジョンの事…

「ほなリュカはんは、盾を手に入れる為にフローラっちゅう娘と結婚したんか?」
「ううん。フローラとは結婚してないよ。滝の洞窟へ向かう前に再会した、ビアンカって言う幼馴染みと結婚したんだ!」
「でもフローラさんと結婚しないと、天空の盾が手に入らないんですよね!?それじゃお父様の遺志を果たせないじゃないですか!?」
アルルも父の遺志を継いで、バラモス討伐に旅立った為、思わず過敏に反応する。

「うん。そうだね…でもね、ビアンカが言ったんだ『リュカは沢山不幸な目に遭ってきたから、もう幸せになるべきだ』って…確かにフローラと結婚すれば幸せになったかもしれない…莫大な財産、巨大な権力、美しい妻…そして父の遺言の天空の盾」
「じゃ何で結婚しなかったんだよ!」
「簡単だよウルフ…僕を最も幸せに出来るのはビアンカだけだからね!」
皆がリュカの話を噛みしめている…納得できる部分も出来ない部分も…

「じゃぁ…結局、伝説の勇者様は見つからなかったのですか?」
そんなハツキの質問を受け、リュカが笑い出した。
「あはははは!それがさ、笑っちゃうんだけどね…もし僕が真面目に勇者様捜しを続けていたら、永遠に見つける事は出来なかったんだよ!」
皆、不思議そうな顔でリュカを見続ける。

「僕が自己の欲望に負けてビアンカを選んだからこそ、勇者様と出会えたんだ!」
「ど、どういうことや?」
「なんと!伝説の勇者様は………僕の息子なのさ!あはははは、ちょ〜うける〜!勇者を見つける為に…天空の盾を手に入れる為に、フローラと結婚してたら、伝説の勇者は誕生しなかったんだ!『伝説の勇者なんかどうでもいい!ビアンカと結婚できれば、世界なんてどうでもいい!』って結論に達したから勇者に出会えるなんて…何なのこの嫌がらせ?だから僕は神なんて信じないんだ!」
リュカという男の人となりに、皆がそれぞれ驚いている。

特にエコナにとっては…
金儲けを夢見ているエコナ…何れは大きな権力を手中に入れたいと思っているエコナには…
《ウチには考えられへん!金と権力を手に入れた後に、愛人にすればええやん!それで全てが手に入るやん!》

「なぁリュカはん…こんな事言うたら怒るかもしれへんけど……金と権力を手にした後で愛人にすれば良かったんとちゃう?奥さんもリュカはんの事好きなんやし、問題無かったと思うんやけど?」
人は誰しも、自分の思考の範囲内でしか物事を計る事は出来ない。
エコナもまた人である。

「う〜ん…出来なくは無かったと思うけど…」
「なんや、煮え切らんな!」
「………心は…どうなってただろうね?」
「「「「心?」」」
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