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【完結】Fate/stay night -錬鉄の絆-
第027話 5日目・2月04日『動き出す非日常』
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なんとかするだろうから。
そして地面へと着地した時にセイバーもすぐにその場へとやってきた。

「遅れました! ご無事ですか!?」
「私達は! でも弓道場には多分藤ねえや綾子、それに桜達がいると思う!」
「それはまずい………。これでは」
「ああ。計画に支障が出るな」

セイバーの呟きにアーチャーが同意の言葉を返す。

「とにかく弓道場の中に急ぎましょう!」

それで四人は弓道場の入口へと入っていった。
入った瞬間、志郎と凛は多少の眩暈に襲われる。

「…これはまずいわね。私達でこれじゃ一般の生徒なんかはひとたまりもないわよ」

見回せば周囲は赤い世界へと変貌していた。
そして倒れている綾子、藤ねえ達。

「あの小僧がこんな事はしないと思っていたのだがな。やはり間桐臓硯に脅されでもしたか!?」

思わずの惨状にアーチャーは毒づく。
とにかくこの惨状をどうにかしないと思い、その前に志郎は藤ねえ達へと駆け寄る。

「これは………」

藤ねえ達の姿に思わず凛は顔を背けようとするが、

「………まだ大丈夫」
「志郎………?」

志郎だけは冷静になっていた。

「衰弱して気絶はしているだろうけどまだ死んでいない。これならまだ助かるよ」
「本当に…?」
「うん。私………死体だけは見慣れているからこれくらいならまだ大丈夫」

それで凛は思い至る。
十年前の悲劇を生き延びたのだから死体を少なからず目撃していてもおかしくはないのだと。
その志郎の異常なまでの冷静さに一種の悲しみを覚えながらも今は心の隅に置いておくことにしてまずはこの結界を破戒する事を念頭に行動を起こすべきだ。

「ライダー! いるのだろう? 出てきたらどうだね!?」

アーチャーの叫びに志郎達も周りを見渡す。
すると射場と的場までの矢が通る広間である矢道の場所にすぐにライダーが実体化する。

「………」

無表情でその場に現れたライダー。
しかし相変わらずその眼帯のせいで何を考えているのか伺う事はできない。

「素直に現れてくれて感謝でもしておこうか。それで………これはどういう事だ?」
「どういう、とは………?」
「なぜ一般人を巻き込んだと言っている!」
「そうです。無辜の民を巻き込んでおいてただでは起きませんよライダー」

アーチャーにセイバーも続いて言葉を発して武装化して剣をライダーへと向ける。
だがライダーはセイバーの威勢もものともせずに志郎へと顔を向ける。
そして、胸を右手で二回叩く動作をする。

「ッ!?」

それで志郎は瞬時にライダーの意図を悟った。
そしてすぐに倒れている生徒へともう一度目を向ける。

「(桜が、いない………ッ!?)」

志郎が気づいたことを確認した
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