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英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
第32話
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わせて頂きますがヴァイスハイト陛下自身、”皇として”ではなく”リィンに娘を嫁がせる親”としてリィンのその考えにはどう思われているのでしょうか?」
「別に何の問題もないと思っているが?リィン達に限らず、例え血縁関係があろうと互いを憎み、殺し合う親子等ゼムリア大陸に限らずディル=リフィーナにもよくある話だし、かつての俺のように血縁者も”踏み台”にして”上”を目指すその姿勢は(メサイア)を嫁として送り出す親としても心強いと思っているぞ。――――――マルギレッタ、お前はどう思っている?」
アルゼイド子爵の質問に答えたヴァイスはマルギレッタに話を振り
「私は例えどんな深い事情があれど、親子が殺し合う事は悲しい事だとは思ってはいます。ですが、”自分とオズボーン宰相という実例”を一番良く知っているリィンさんだからこそ、自分達はそうならないように、メサイアやエリゼさん達、そして将来できるであろうメサイア達の子供達を大切にしてくださると信じておりますわ。」
「要するにリィンさんは自分とオズボーン宰相の親子仲の悪さを”反面教師”にするという訳ですね…………」
「そもそもオズボーン宰相の場合、リィンさんと決別されても”自業自得”と言っても過言ではありませんね。」
ヴァイスに話を振られて答えたマルギレッタの答えを聞いたリ・アネスとリセルは静かな表情で呟いた。

「――――――オリビエ。”友人”としての忠告と提案だ。”鉄血宰相”は決して和解に応じるような玉ではない。奴は自分の目的を果たす為なら如何なる犠牲を払い、数多の人々から憎悪を買う事も躊躇わない。奴を本気で止めたければ、奴や奴の考えに同調する者達を抹殺するしか方法はない。そしてそんな奴を重用し、それが原因で内戦どころか世界大戦まで勃発させたユーゲント三世にもはや”皇としての資格”はない。――――――例え半分は平民の血が繋がっていようとお前は”皇族”。”皇族の義務”とは民の為に、そして国の為に働く事。そして国を乱し、民達の生活を脅かす輩は自らの手を血で染めてでも排除する事もそうだが、”例え国を乱す輩が血縁者であろうと排除する事が皇族の義務”だ。だからもし、アルフィン皇女のようにユーゲント皇帝と決別し、”鉄血宰相”率いるエレボニア帝国軍を排除する為にメンフィル・クロスベル連合に加わるのならばリウイやミルディーヌ公女、そしてクロスベル皇帝たる俺とギュランドロスとの会談を取り計らうぞ。」
「………………………………」
(オリビエ…………)
ヴァイスの忠告と提案に対して何も答えられず、辛そうな表情で黙り込んでいるオリヴァルト皇子の様子をミュラーは複雑そうな表情で見守っていた。
「…………――――――勝手な事ばかり言わないでください!」
「アリサちゃん…………?」
するとその時アリサが前に出てヴァイスを睨んで
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