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英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
第32話
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敗北した国が衰退することなく、国を存続させる事等”夢物語”だ。まさかとは思うが、お前達は”エレボニアが何の対価も支払わずにメンフィル・クロスベル連合との和解する方法”という”余りにも愚かな理想”を求めて活動するつもりなのか?」
「そ、それは……………………その、領土贈与の件に関してはメンフィル帝国の要求通りではありませんが、オリヴァルト殿下と”四大名門”の関係者であるアンちゃん――――――アンゼリカ・ログナーと”アルバレア公爵家”のユーシス君と”ハイアームズ侯爵家”のパトリック君の苦渋の決断で、ユーゲント皇帝陛下のシュバルツァー家への謝罪と難民達の生活費の支払いの件はそのまま承諾して、領土贈与の件に関してはノルティアとサザ―ラントからは3割、ラマールからは5割、そしてクロイツェンからは8割に該当する領土をメンフィル帝国に贈与する事と”戦犯”の件はカイエン公とアルバレア公を引き渡す代わりに他の人達は”身代金”という形で多額のミラを対価にして許してもらう事と、残りの条約に関してもミラを対価とするつもりでした…………当然、例えその変更内容が受け入れられたとしても、エレボニア帝国は長期間貧困に苦しみ、内戦による被害の復興も遅れる事も承知の上です…………」
リセルと共に答えたヴァイスの問いかけに対してトワは辛そうな表情で答えた。
「…………なるほど。確かに普通ならば、その変更内容で和解を承諾する可能性はありえますわね。」
「ええ…………ですが、貴女達は”メンフィル帝国という特殊性”を考えていませんでしたから、恐らくその変更内容を交渉材料としてもメンフィル帝国を更に怒らせる結果になったかもしれませんね。」
「ええっ!?そ、それってどういう事なんですか!?」
「”メンフィル帝国という特殊性”と仰っていましたが、それは一体どういう意味なのでしょうか?」
静かな表情でマルギレッタと共に答えたリ・アネスの答えを聞いたエリオットは驚き、アルゼイド子爵は真剣な表情で訊ねた。

「メンフィル建国は人間族や”闇夜の眷属”を始めとした多くの種族達が共存する為に建国された国だ。そしてメンフィル帝国で人間族に次ぐ多い種族は”闇夜の眷属”だ。メンフィル建国前のレスペレント地方の”闇夜の眷属”は長年虐げられ続けてきても、決して魔族に堕ちる事なく、秩序を重んじ、同族達を大切にし、そして決して見捨てなかったという”誇り”がある。そのような”誇り”を金で買う等、リウイを含めた多くの”闇夜の眷属”の”誇り”を汚す事になると思うぞ。」
「それは……………………」
「”闇夜の眷属”の”誇り”か…………トールズに来るまではメンフィル帝国の本国で学んでいたリィンはその”誇り”も知っていたからメンフィル帝国はエレボニア帝国につきつけた”三度目の要求”を絶対に妥協しないとわかっていたからこそ
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