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英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
第32話
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…お前達の為にもお前達の心を徹底的に折るつもりだったが、逆効果だったようだな…………まあ、そうなるような気もしていたがな。」
「フフ、どんな絶望的な状況でも諦めない事に関しては当時のヴァイス様や私と同じですものね。」
オリヴァルト皇子の決意を知って疲れた表情で溜息を吐いたヴァイスにリセルは苦笑しながら指摘した。

「――――――ならば”オリビエの友として”のせめてもの”譲歩の提案”だ。今後、クロスベルは”紅き翼”にも”依頼”を出してやろう。その代わり、一部の地域を除いたクロスベル地方内での活動を認めてやる。」
「紅き翼(オレ達)に”依頼”を出す代わりに、オレ達のクロスベル地方内での活動を…………何故、そのような事を?」
ヴァイスの提案に目を丸くしたガイウスは不思議そうな表情で訊ねた。
「知っての通り、”クロスベル帝国”は建国してからまだ日が浅いからな。おまけにディーター達の後始末やクロスベルの復興も残っている関係で、”遊撃士協会”は当然として”特務支援課”にも依頼が殺到している。ロイド達やクロスベルの遊撃士達の負担を少しでも軽くする為にも、”特務支援課”のように遊撃士に似た事も行っているお前達にも仕事を割り振ってやるという事だ。」
「なっ!?それってつまり、僕達を”便利屋”として利用するって事ですか!?」
ヴァイスの説明を聞いたマキアスは厳しい表情を浮かべて声を上げたが
「――――――待って、マキアス君!ヴァイスハイト陛下、先程わたし達がクロスベルが出す”依頼”をこなす代わりに、クロスベル領土内での活動を認めて頂けると仰っていましたが…………その活動にはクロスベル領土内での”紅き翼”の補給物資に関する交渉等も含まれているでしょうか?」
「無論だ。ちなみに活動を禁ずる区域はクロスベルの軍施設周辺――――――要するにベルガード門とタングラム門とその近辺だ。」
「ベルガード門とタングラム門とその近辺のみの活動を禁ずるという事は、カレイジャスが帝都となったクロスベルの国際空港に離陸し、わたし達トールズ士官学院のクロスベル市内での活動も許可して頂けるのでしょうか?」
「ああ。だがクロスベルにとっての犯罪やテロ行為もそうだがクロスベル市内にいるエレボニア帝国人に暴動を扇動するような行為を行えば、容赦なく制圧するがな。」
「ご忠告ありがとうございます。――――――みんな、多分だけどはオズボーン宰相を始めとした帝国政府の指示でエレボニア帝国領土内での紅き翼(わたし達)の活動は制限されているだろうから、ヴァイスハイト陛下の提案は受けておくべきだよ!」
トワが制止の声を上げてヴァイスに訊ね、自分が知りたい答えを知るとアリサ達を見回して助言した。

「確かにトワの言う通り、オズボーン宰相達にとっての”邪魔者”のあたし達がエレボニア帝国の領土内
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