暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
第7章:神界大戦
第215話「慈悲なき絶望・前」
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!」

 接近された原因はあっさりと分かった。
 聞くや否や奏はディレイで肉薄、刃を振るう。

「効かんな」

「(単純なフルパワーでは効かない……となると……!)」

 全力で斬りかかった。しかし、それでも効かない。
 故に、奏は別の攻撃方法に切り替える。

「ふっ……!」

「っ、ほう……!」

 魔力を刃に込め、斬りつけると同時に叩き込む。
 所謂、徹し。防御力を無視できる方法で攻撃した。
 棒立ちで無効化していた神も、その攻撃は通じたのか声を漏らす。

「は、ぁっ!!」

「さすがに対策をしていたか……!」

 それを連続で繰り出す。
 神も棒立ちを止め、腕で防御してくる。
 それでも腕にダメージは蓄積していく。

「ただ堅いだけなら、負けない……!」

「そうだろうな。だが、それだけじゃない」

「ッ……!?」

 ……当然のように、そこで終わらない。
 神の肉体を理力が覆った。
 その瞬間、奏は手応えの変化を感じ取った。

「侵入を“防ぐ”結界。そして、徹しすら“防ぐ”鎧だ。お前程度の攻撃なら、全てが無意味と化す」

「“防ぐ”……くっ……!」

 胴を蹴り、奏は神から再び間合いを取った。
 たった今聞いた言葉に、奏はこのままだとダメだと察したのだ。

「(“防ぐ性質”……と言った所かしら?ただ堅いだけならともかく、これは……)」

 徹しすら防ぐ鎧に、奏はどうするべきか悩む。
 一筋縄ではいかない。そんな事は分かっていたはずだ。
 それでも、相性が悪い状況に歯噛みする。

「お前に俺は倒せない。そして、お前の分身も結界外で他の神の相手をしているから援軍もない。諦めるんだな」

「そんなの、お断りよ……!」

 斬撃を飛ばす。魔力弾も飛ばす。砲撃魔法も放つ。
 その悉くが無傷で防がれ、同時に叩き込んだ攻撃も効かなかった。
 諦める訳にはいかなかった。
 攻撃が効かず、倒せないとしてもこちらが倒れる訳にはいかなかったからだ。

「(ただ徹すだけではダメ。二段構えで効かないなら、それ以上で……!)」

 羽が舞うように魔力弾を繰り出し、一度間合いを離す。
 魔力と霊力を練り、それをハンドソニックに込める。

「……はっ!!」

   ―――“Echo(エコー)

「ぬぅっ!?」

 通じた。
 刺突と共に繰り出された霊力と魔力が理力の鎧を貫通した。
 さらに肉体の防御力も透過し、ダメージを与えた。

「(これなら……!)」

 確かな手応え。
 この方法なら通じると、奏は確信する。

「これほどとは……!侮っていたか……!」

「はぁああああっ!!」

 同じように魔力と霊力を込め
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