五十二匹目
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ている。
「そもそもシラヌイは金のかかる宝石やら武具やらは自分で作っちまうからなぁ」
「僕もそう言ったんだけどねー」
「ふーむ……。金のかかる趣味…。娼館はシェルム先生が許さねぇだろうしなぁ」
「行くわけ無いじゃん」
「だよなー。じゃぁ土地を買うとか…。いや待て。シラヌイ、お前どれくらい金持ってる?」
「さぁ? ポップコーンの売り上げはお婆様が管理してるし。そもそも僕もそのお金は家に納めるつもりだったから把握してない」
「なら先にタマモ様に聞いてこい」
何故か乗り気なくーちゃんに連れられて、今度はお婆様の執務室へ向かう。
「おー? 何じゃお主等? テンションの差有りすぎじゃが?」
要するにくーちゃん達三人が僕をつれ回しているので女子三人と僕のテンションに差がある。
「タマモ様、シラヌイって幾ら持ってるの?」
「んー? なでそんな事を聞くんじゃクーよ」
「今日のお昼にお金の使い道の話をしたから、さっきボーデンの所に行ったのよ。
そしたらボーデンがシラヌイが幾ら持ってるのかを確認してこいって」
「ふむ………確かにのぅ……」
お婆様が俺をジーっと見つめる。
「浪費はいかんが若い内から節約し過ぎるのものぅ……」
「ですがお婆様。僕は現状で満足してますよ?
研究費だって実質ゼロですし」
僕がやってる魔法の研究は金のかかる物ではない。
「そーじゃのぅ……」
お婆様が持っていた羽ペンを置き、腕を組んで考え始めた。
「シラヌイ」
「はい」
「お主の金じゃが、現状なら事業一つくらいならできなくも無さそうな程はある」
「いや、僕まだ六歳ですよ?」
「前世含めればもう成人じゃろ」
「そうではありますけど…」
「三日やろう。何か面白い物を考えておくのじゃ。
失敗してもよい。何かやって見せよ」
「はい」
お婆様の執務室を出て一言。
「いつの間にか趣味から事業の話に変わってたんだけど?」
「「「たしかに?」」」
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