シャンドラの|灯《ひ》をともせ
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それがどうした、と言わんばかりにエネルは嘲笑を続け、ガン・フォールを見下ろす。
この瞬間、エネルという存在の危険性及び思想の凶悪性をルフィ達は理解した。
「既に時は満ちているのだ」
「黄金の大鐘楼など私にとって通過点に過ぎん。私の真の目的は更にその先にある」
エネルの真の目的は限りない大地であり、黄金の大鐘楼など前座に過ぎない。
「そこで、だ。サトリとシュラを撃破した貴様らの戦績を讃え、私と共に限りない大地へ旅立つことを許そう」
「話のスケールがでか過ぎるわ。本当に限りない大地へ辿り着くことが可能なの?」
ロビンが当然の疑問をエネルへと投げ掛ける。
「言ったはずだ。時は満ちた、と」
エネルは人差し指を顔の前に掲げ、遠方の彼方を見据えた。
突如、空島全土が崩壊するかの如く揺れが生じ、大地がひび割れる。
神の地から鳥達が飛び立ち、生きとし生ける全ての生物が逃げ去っていく。
「箱舟"マクシム"」
「この舟で限りない大地へ到達する」
その名を"デスピア"、絶望という名のこの世界の救世主
箱舟"マクシム"は空を浮遊し、雷雲を空へと放つ。
その身に膨大なエネルギーを内包し、激しい気流を含んだ雷雲は瞬く間に白々海の上空を覆い、スカイプア全土を闇と共に支配していく。
「大人しく私の計画に賛同しろ。そうでなければ、貴様らの辿る道は死に他ならない」
エネルの語りが終わり、辺りに静寂が訪れる。
この場の誰もがエネルの凶行とも言っても過言ではない計画に驚きを隠せなかった。
「返答を聞こう、青海人。貴様らの返事は?」
『断る』
ルフィ達が口をそろえ、エネルの提案を一蹴する。
ルフィ達にエネルの常軌を逸した計画に賛同する理由など当然、あるはずもなかった。
「そうか、ならば死ぬがいい」
その言葉を皮切りにエネルの右手の掌に莫大なまでのエネルギーが集束し、眩いまでの光を解き放つ。
提案を一蹴した時点でエネルにとってルフィ達の存在は路上の砂利に等しく、滅ぼすべき存在と化していた。
脆弱な人間では到底、御し切ることなど不可能なエネルギー、これぞ正しく神の力
これこそが空島全土を支配し、神として君臨し続けてきた力に他ならない。
その身から雷が迸り、右腕そのものが雷のエネルギーへと変換されていく。
エネルはその莫大なエネルギーを秘める雷の本流を巨大化させ、ルフィ達へと射出した。
「神の裁き」
蒼色の輝きが周囲一帯を支配し、波動砲に等しいエネルギーが大地を
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