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リアルバウトハイスクールD×D
第六話『聖女A』
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!? あなたは!?」

「ここは日本の〈駒王町〉の公園。俺はこの公園で倒れていた君を介抱した者」

「そ、そうだったんですか!? 御親切にありがとうございます!」

 立ち上がって深々と頭を下げる女の子。素直な子だな〜。

「さっきはごめんね」

「え? あ! さっきの妖精さん!? 夢じゃなかった!?」

 俺の隣で謝るはちを見て吃驚する女の子。

「──へぇ、イタリアから」

 女の子から事情を訊く俺。
 女の子はある程度落ち着き、俺と同じベンチで膝の上に丸犬一匹(枕代わりだった奴)を乗せて間にはちを挟んで座っている。

「はい。今日付けでこの町の教会に赴任する事になりまして。貴方もこの町の方ですか? 宜しくお願いします」

「うん、宜しく。日本語が上手だね?」

「ありがとうございます。イタリアの教会で『マイク=オーエン』という神父様から教わりました。神父様も日本人の御友人から教わったそうです」

 名前を聞いたことが有るような無いような……。

「この町に来てから困っていたんです……。道に迷っていたんですけど、道行く皆さんに話しかけても逃げてしまわれて……」

「日本人あるある≠セな〜」

 外国人から話しかけられるのが苦手ってやつ。序でに彼女の格好から宗教勧誘と思われもしたんだろう。

「それで落ち込んで、偶々立ち寄ったこの公園で休んでいた所で此方の妖精さんに声を掛けられて」

「成る程。君を元気づけようと大道芸の『傘回し』をして失敗、傘に乗せて回していた犬達があちこち飛んで一匹が君に直撃──と」

「う……」

「え〜と……はい、顔に……」

 女の子は気まずそうなはちを見て少し躊躇いながらも正確に答えた。
 ぶつかったのは膝の上の奴かな? 枕にもなってたし縁≠ェできたのかも知れん。

「ちゃんと角度を計算した筈なのに……」

 はちの場合、毎度の事である。
 それで寝てしまってたんだから、かなり疲れが溜まってんな。

「とりあえず、頭にも怪我は無いか確認しておこう」

 女の子に、頭に被っていたヴェールを脱いでもらった。
 真っ直ぐの長い金色の髪が夕陽に煌めく。

「わあ可愛い!」

 女の子の可憐さに惚けた。
 はしゃぐはちのおかげで意識が現実に戻った。

「じゃあ見せて……うん、怪我は無いな」

「はぁ……良かった〜」

 ほっと胸を撫で下ろすはち。

「あ! ワンちゃんの方にお怪我は無かったですか!?」

「確認してなかったな……」

 というわけで確認。流石はこれでも妖怪眷属、三匹怪我は無し。
 はちが丸犬達に対して抱きついたり、撫でたりしている。

「あ……あのぅ! 最初からずっと気になって
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