第六話『聖女A』
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依頼者には召喚契約用チラシにアンケートと評価を記入してもらうんだけど、小猫への評価は一件目、二件目、共に星10[☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆(最高峰)]≠諱v
「まるで『ハー●ルン』のような評価段階ですね。そこは『暁 〜小説投稿サイト〜』にしときましょうよ」
「こんな会話してて大丈夫なのかな〜……?」
「おぉう!? 居たのか木場!」
「最初から居たよ!? 兵藤君と一緒に部室まで来たんじゃないか!」
──下校時間過ぎの帰り道。
『──はうわ!』
『──きゃー、大丈夫!?』
アスファルトの路地をてくてく歩き、夕麻ちゃんとの最後のデートコースだった公園の前を通りがかると、公園内から女の子の声が聞こえてきた。
すわ何事かと公園に侵入して見てみると、路上に倒れ伏した修道女らしき格好の人物が一人と、その周辺には斑模様の犬らしき丸っこいのが三匹転がっており、側には赤い番傘を手に慌てふためく茶髪の頭に犬耳が生えた小人≠ェ一人。
──あの小人≠ヘ、妖魔『すねこすり』の幼魔【こすりちゃん】五姉妹の長女『はち』だ。
〈すねこすり〉──人の足の間を通り足を擦る、犬とも猫とも言われる獣の妖魔。人懐っこい妖魔で、疲れた人間を見かけたら、少しでも力になろうと眷属の獣で人間を囲み、「あにまるせらぴー」で癒そうとする。だが、その圧倒的な癒しは人々を中毒にしてしまい、結果的に脅威の妖魔と化している。(※『ヤマトクロニクル 覚醒』の武将カードテキストより一部抜粋)
「ちゃーちゃーちゃぁーん♪
ちゃーちゃーちゃぁーん♪」
と某曜日サスペンスドラマのBGMを口ずさんでみた。
「えっ、家政婦が見てたの!?」
「番組がちげーよ」
首をキョロキョロするはちにツッコミを入れた。
「……って、イッセー!」
「よう、はち」
俺ははちに軽く挨拶をし、倒れている人物の傍らに片膝を立てて屈んだ。
「──はっ!? これは青酸カリ!」
「そんな事件じゃないわよ! ていうか、アンタ屈んだだけで何の確認もしてないじゃない!」
そんなコントをやってる間に丸犬達は起き上がったが、女の子の方は起きやしない。
「……すぅ……」
寝てる。
≪相棒。この娘、神器所有者≠セ≫
マジかよ。
それはそれとして、女の子を抱きかかえて公園のベンチに仰向けに寝かせた。
──丸犬の一匹が枕代わりになっている女の子の頭の向きにある隣のベンチで、はちと座って待つ事数分。
「──はっ!?」
女の子はガバッ!と起きた。
「お? 起きたか」
「──えっ!?」
女の子はぐりん!と顔をこっちに向けた。眼は碧眼である。
「ここは
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