暁 〜小説投稿サイト〜
聖国のジルフリーデ 〜勇ましき姫と気高き女騎士と、男勝りな女戦士と妖艶な女盗賊は、媚薬の罠に乱れ喘ぎよがり狂うも、心だけは屈しない〜
番外編 凛々しき女王は、身に刻まれた快楽に沈む
[3/6]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
てしまう。
 柔肌に汗を滲ませ、剛剣から隠そうとするかの如く身をよじる彼女は、その逸物の逞しさから目を離せずにいた。2人の間にはかなりの距離があるはずなのに――剛剣から漂う強烈なオスの匂いが、あの日の身も心も溶かすようなまぐわいを、思い出させてしまう。

「……はぁ、ぅっ……!」

 遠い過去の、忌むべき人生最大の汚点として。記憶の彼方に追いやっていたはずの、「極上の快楽」が。
 その元凶を前にして今、あの日よりもさらに熟れた彼女の肢体に、蘇ろうとしていた。下腹部を襲う甘美な熱と疼きは、やがて全身に広がり――瞬く間に、凛々しき女王だったはずのジルフリーデの身体を、1人の淫らなオンナへと作り変えていく。

「ぁああっ……はぁ、うぅうっ……! そ、そんなっ、に、匂いだけでっ……!?」
「今回は俺も、身一つで逃げ出してきたばかりでな。当然、お前に媚薬など盛っていない……どういうことか分かるか?」
「んぁ、はぁあっ……!」
「……媚薬など関係ないほどに、とうにお前の身体は……俺なくしては耐えられない『オンナ』に『調教』されていた、ということだ! 今度こそお前の膣内(なか)に、たぁっぷりと注ぎ込んでくれるわァッ!」
「くぅッ……!」

 アンジャルノンとの再会によって完全に呼び覚まされた、かつての記憶。その忌むべき過去によって蘇った、身を焦がすような快楽の渦に――ジルフリーデが己の身を抱き、悶える中。
 彼女の「味」を知る唯一の男は、自身の剛剣を以て今度こそ彼女を屈服させるべく、一気に飛び掛かってきた。

 ジルフリーデは辛うじて、脳裏に残る理性を総動員させて回避に徹する。
 だが――本能に抗いながら逃げ回る女と、本能に任せて追い回す男とでは、勝負になるはずもない。元々2人の間には、隔絶された力量(レベル)の差もあるのだから。

「あうっ!」
「ふははは……せっかく水浴びを終えたばかりだったというのに、また汗だくになってしまったなァッ!」
「ひいぃっ――あ、あぁ、あぁはぁあああッ!」
「ぺろっ、ちゅぱぁっ、れろおっ……ふ、ふふっ、これだ、この味だァ! やはり堪らんな、お前の身体はァッ!」

 水辺の端に置かれていた剣を、拾う暇もなく。あっという間に組み伏せられてしまった彼女は、そのまま揺れる乳房もご無沙汰な「聖域」も、何もかも露わにされてしまう。
 その先に待っていたのは――甘い匂いの汗を滲ませる、女王の白い裸身を隅々まで舐めしゃぶる、アンジャルノンの舌技であった。桜色の唇に始まり、頬、首筋、うなじ、鎖骨、腋、二の腕、掌、指先、乳房、乳首、腹部、臍、腰、臀部、菊門、太腿、脹脛、足の指先、足の裏――そして、秘所。

「ぬ、この匂い……『孕める日(・・・・)』ではないということか。ならばその日が来るまで、ここで
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ