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聖国のジルフリーデ 〜勇ましき姫と気高き女騎士と、男勝りな女戦士と妖艶な女盗賊は、媚薬の罠に乱れ喘ぎよがり狂うも、心だけは屈しない〜
番外編 凛々しき女王は、身に刻まれた快楽に沈む
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、その生まれたばかりの姿を軽装備で覆い隠そうとした――瞬間。
第六感の警鐘に応じて、とっさにその場から跳び退くと。彼女が立っていた場所に、巨大な物体が墜落して来たのだ。
「……!」
否、それは物体ではなく人間。山のような体躯と浅黒い肉体を持つ、囚人服姿の巨漢であった。
大事な所を両腕で隠しながら、その姿を目にしたジルフリーデは――次の瞬間。驚愕に満ちた表情で唇を震わせ、鋭く眼を吊り上げる。
「なッ……!?」
「フゥッ……フ、フフッ、ハハハハッ!」
一方。剣士としても女としても、最も無防備なタイミングを狙って現れた彼の者は。探し求めていた「獲物」を前に――歓喜の笑みを浮かべるのだった。
「会いたかったぞぉ……ジルフリーデェッ!」
「……アンジャルノンッ!」
◇
帝国勇者――だった男に王国で打ちのめされたアンジャルノンは、仕えていたババルオと共にバルスレイ将軍に捕われ、帝国で裁判に掛けられることになっていた。
だが。常に自分こそが強者であり、勝者なのだと信じ続けてきたアンジャルノンにとってそれは、到底受け入れきれない結末であり。彼は護送中の馬車の中で逆上し、暴れ回った末に脱走。
帝国騎士団の追っ手を振り切り、深い森へと逃げ込んだ彼は――いつしか国境線を抜け、聖国領に入り込んでいたのである。そして、鼻腔を擽る「オンナ」の香りを追い、この水辺にまで辿り着いてしまったのだ。
「まさか本当にここで、またこうしてお前に会えるとはな……! あの時よりも乳も尻も肌も……淫らに育ちおって。つくづく俺のために生まれてきたような女だな、ジルフリーデェッ!」
「……罪人として処せられる立場にありながら、まだ自分が強者だと思うのですか! 立ち去りなさいアンジャルノン、あなたにこの地を踏む資格はありませんッ!」
白くか細い手で、胸と秘部を隠しながら気丈に声を上げる――文字通りの、「水も滴る絶世の美女」。
そんな絶好の獲物を前に、かつて味わった彼女の肢体と、その匂いを思い出したアンジャルノンは。囚人服を一瞬のうちに脱ぎ去り、己の屈強な肉体と――あの時よりもさらに太く逞しく成長した「剛剣」を、ジルフリーデに見せ付ける。
「ほう、そのようなことを言ってもいいのか? お前のことだから、ずっとご無沙汰だったのだろう? 思い出さないか? あの熱いまぐわいと、口付けを……」
「……っ! そ、その話はっ……!」
「ふふ……やはりな、お前の身体から漂う『匂い』で分かるぞ。どうやら
下のお口
(
・・・・
)
は正直のようだな? 随分と俺の逸物をお待ちかねらしい」
「……!」
その黒く猛々しい、女を狂わせる非情の凶器に。ジルフリーデはかつての自分の痴態を掘り起こされ、一気に耳まで赤くなっ
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