ありふれた職業で世界堪能 3
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てバフがあるからレベルが飾りになってる気がする」
「それもそうか」
そのステータスも何処まで信じて良いのかが不明なあたり自分の感覚を信じるしかないな。
「あっ、避妊だけは気をつけろ」
「うっさいわ!!」
ユエを仲間に加えてのダンジョン攻略は捗った。ほぼ全属性の攻撃魔法が使えるユエのおかげで物理が効きにくい相手でも徹のドン引き戦法に頼らなくて済むことで心の安寧が全然違う。生き埋めとかミンチになるまで徹底的に叩き潰すとか纏雷の最大出力で抱きついて蒸発させるとか、そういうのがなくなっただけで気が楽だ。
寄生植物でユエが操られた時は仙豆を改造した神精樹でフロア一帯の栄養を奪いきって本体を枯らしてなんとかした。ユエの頭に生えてた端末というかアンテナとも言える花は徹がユエの頭をメスで開いて摘出した。麻酔が無いので素でやるしかないのにユエも徹も緊張も何もなく30秒ほどで終わらせた。
躊躇いなくそういう事ができるし受け入れられるのを見てやっぱり二人共特殊なんだと感じた。まあ、それでも良いさ。オレだって特殊な部類に片足踏み込んでるんだから。
着々と攻略していき、魔物を食ってスキルが増えなくなった頃、とうとう99層から100層へ繋がる階段を見つけた。徹が50層に到着したばかりの頃のように口数が少なくなってきている。禁断症状なんだろうなぁ。
「100層か。やっぱりボスが居るだろうな」
「居ない、とは思わない方が良いよね」
「徹、どうだ?」
「ちょっと待て」
徹が地面に伏せてスキルで索敵を行う。
「生き物の気配はない。だが、魔法陣らしきものがあるな。内容は分からんが、結構デカイ。中央の表面に用意されている。自爆用ではないな。召喚と見たほうが良い。異様に広い空間だ。それ相応のサイズのものが呼び出されるんだろう。予測では状態異常とか毒に注意だろうな。序盤に居た状態異常系が80層以降に居なかった。油断させるのか、それとも物資を調整させるためか、意地の悪さが所々で臭っていたな」
索敵結果から分析までしてくれるので徹は便利だ。スキル無しでも犬みたいな嗅覚と観察眼で獲物を追いかけたり出来る。不味い魔獣の肉も何とか各種調味料や育てた野菜などでカバーしてくれて、本当に世話になっている。その徹が結構マジな顔をしている。時点で気合を入れ直す。
いつもは右手に鋤、左手に鍬、背中に各種調理器具や使っていない農具などを積んだ背嚢なのに、今は右手に剣鉈、左手に中華鍋、背中に猟銃、腰に各種戦闘用豆と弾丸。徹がたまに見せる戦闘態勢だ。ユエと香織もそれを見て気を引き締める。中華鍋の丸みを利用した受け流しには何度も助けられた。徹以外はまともに使えなかったけど。
慎重に徹を先頭にオレ、香織、ユエ
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