第91話 ペットは最期まで責任をもってお世話しましょう
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書類と、直筆で書かれた九兵衛とお妙の名前が書き連なれていた。
「見ての通り、こうして正式に僕と妙ちゃんは夫婦となった。これで文句はあるまい」
「こ・・・婚姻届けって・・・しかも、あの字は・・・姉上!」
書類に書かれた文字に見覚えがあった。間違いなくお妙の文字だった。
「そんな・・・そんなのって!」
「これで文句はあるまい。新八君も、其処の君も、もうこれ以上僕と妙ちゃんの仲に口出ししないで欲しい」
もう打つ手がなかった。もし九兵衛の言い分がただの口約束だったならば幾らでも手段があっただろうが、既に書類込みとなってしまっては手の打ちようがなかった。
バキバキッ!!
「「「「!!!」」」」
突然、壁をぶち破る音と共に、新八達の居た部屋に勢いよく誰かが飛び込んできた。
「ぎゃあぁぁぁ!」
「ゴリラが! ゴリラがぁぁぁ!」
「ゴリラってどっちのゴリラァァァァ!!」
「ちょっと勲さぁん! 何であのゴリラ達あんなに怒ってるんですかぁぁ!」
「落ち着いて下さい皆さん! 此処は私が対ゴリラ用殺獣装置を作りますのでその間時間を稼いでくれれば万事解決ーーー」
「する訳ねぇだろうが! 大体なんだそのどこぞの怪獣映画とかに出てきそうな物騒な名前の代物はよぉ! メーサーか? メーサーでも使うつもりかコノヤロー!」
ギャンギャン大騒ぎしながら飛び込んできた銀時、神楽なのは(シュテル)、近藤、後見知らぬ女性とそれを追いかけてくる巨大ゴリラ二頭。
「だぁぁぁぁ! 何ですかこれはぁぁぁ!」
「でかぁぁっ! 何あのゴリラでかっ! 此処って巨大ゴリラの生息してる星だったのぉ!?」
「違うからね! あんな恐ろしい生物居る筈ないから。ってか銀さん! これ一体どうなってるんですかぁ!」
大慌てしまくる新八と彼女を前にして銀時は非情に申し訳なさそうな顔をしだす。
「えぇっと・・・とりあえず説明が面倒だから場面移すわ」
「あんた小説だからって好き勝手してんじゃねぇよ!」
***
それは、丁度新八と謎の女性が揃って屋根をぶち抜いて階下に落下してしまった時の事だった。
「あ〜あ、あの野郎折角修理した屋根に大穴開けやがって。どうすんだよこれ」
「問題無いネ銀ちゃん。こうなったら煙突でも立てて誤魔化せば良いアル」
「成程、そうすりゃクリスマスにサンタさんが此処を通ってやってきますよって言い訳出来るもんな。神楽お前冴えてるなぁ」
「ですがお父様。その煙突を作る材料が足りませんが」
等と、落下した新八の事など誰一人心配していない様子だった。
「あぁ? 別に素材なんて何でも良
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