七話→玄人とエ・ランテルA
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系アイテムに反応は…………ありと。レジストしてないってことは、在野の魔法使いかな?)
『露払い』に確認してもらい、周囲数十キロには、レベル50以上が居ないのは把握済。
町での情報収集により、この世界での魔法使いの平均位階は、2〜3なのも把握済。
後、考えられる自分より強い者の可能性としては、高レベル空間転移を操るプレイヤーだが…………
それにしては、前衛が捨て駒前提でも、このレベルの武装はない。
『前衛職』を極めていたからなのか、同じ前衛なら、玄人は武装を含め、ある程度の強さを判別できた。
まあ、『この世界』に来てまだ日が浅い以上、何事も例外はあるが…………
まあいい、このレベルなら、一当てすりゃあ、分かる。
盗賊に注意を払って、此方に気づいていない監督役に、大声で呼び掛ける。
「監督殿!急ぎ町に救援を呼びに行って下さい!」
『いかにも必死そうな』表情で、馬の方を指すと、やはり監督役に推されただけあり、直ぐに馬車を置いて、馬だけを走らせる。
勿論、塞いでいる街道を迂回し、遠回りするルートで。
これは決して臆病からくる判断ではない。
冒険者組合で監督を勤めているということは、ある程度位階を上げた元冒険者であり、ある程度の強さも持っているという証左である。
そうでなければ、いかにも盗賊から足を洗って冒険者になりました〜みたいな、荒くれものもいる冒険者組合のクエストの監督など勤められるわけがない。
それでも即座に逃げをうったのは、この盗賊団の人数と規模が不明確で、ともすれば何も連絡できず全滅もありうるからである。
そのため、彼の行動と指示も的確だった。
ポーチから煙玉を出し、地面に叩きつけると、言葉少なく叫ぶ。
「荷物は放棄!今回はクエスト失敗に数えない!」
そう、呼び掛けると同時に、馬を走らせる。
同時に、散り散りになって逃げる新人冒険者達。
(まあ、こうなるわな)
新人冒険者の小銭を奪ったところでたかが知れてるが。
馬車や馬、そして積載された薬草を含めるとある程度まとまった金額になる。
中堅までの規模の盗賊は養えるそれらを、新人冒険者と数人の監督役を脅せば手に入るとなりゃ、そりゃあ目をつけられる。
(それにしても…………ついてるぜ)
先程、一瞬見えた魔法使い二人の顔立ちを見る。
(fateのメディアに、デートアライブの時崎狂三か。いいね!)
その姿を見た玄人は…………
無意識にぺろりと、唇を舐めた。
(当たりだ…………)
瞬間、玄人の姿はかき消える。
次の瞬間、『不幸にも』一番前に居た盗賊は見た。
煙の晴れた直後に、目の前に立っていた玄人を。
次の瞬間、彼の身
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