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英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
第31話
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しまっていたようだね…………」
「…………貧困に喘ぎ、”北の猟兵”達の稼ぎで生き続ける事ができるノーザンブリアにとっては、両帝国政府の要求や指示はどれも受け入れられないものだろうから、ある意味エレボニアよりも厳しい状況かもしれん。」
「……………………っ!」
「サラ教官…………」
ヴァイスの後に答えたマルギレッタとリセルの説明を聞いた仲間達がそれぞれ血相を変えている中トワは不安そうな表情で呟き、アンゼリカとミュラーは重々しい様子を纏って呟き、その場で叫んでヴァイス達に詰め寄って怒鳴りたい気持ちを必死に抑えている様子のサラをアリサは辛そうな表情で見つめた。

「…………ヴァイス、ノーザンブリアの件で、せめて君達がリウイ陛下達を説得してメンフィルの怒りを抑える事はできないのかい?幾らアルバレア公に雇われていたとはいえ、エレボニアの事情による”とばっちり”でノーザンブリアや”北の猟兵”がそのような悲しい結末を迎える事は避けたいんだ…………」
「あのな…………”アルスター”の民達を虐殺する為だけにクロスベルに潜入して、クロスベルの領土内で襲撃事件を起こされたクロスベル帝国政府(おれたち)にそれを頼むのか?――――――さっきは説明しなかったが、”北の猟兵”達が襲撃する際クロスベル帝国軍の到着を遅らせる為に帝都となったクロスベルでも騒乱を起こすつもりで、”北の猟兵”の別働隊がクロスベル市の地下に広がる”ジオフロント”やクロスベル近郊の山道に潜伏して、メンフィル・クロスベル連合軍に加えてクロスベル警察、警備隊、そして遊撃士協会が協力してその連中を制圧もしくは殲滅したんだぞ。クロスベル帝国政府もメンフィル帝国政府と共にノーザンブリア自治州政府に賠償等を要求しないだけでも、ノーザンブリア自治州政府には感謝して欲しいくらいだ。――――――そもそも、メンフィルの件がなくても、お前の祖国が結局ノーザンブリアを滅ぼす事になると思うのだが?」
オリヴァルト皇子の頼みに対してヴァイスは呆れた表情で指摘し
「それは…………」
「アルスターの民達の虐殺を成功させる為に、北の猟兵達はクロスベルでも騒乱を起こそうとしていたのですか…………」
「結局は他人の血でミラを稼ごうとしていたあいつらの”自業自得”で、ノーザンブリアはいずれメンフィルかエレボニアに侵略されるって事ね…………フフ…………結局パパ達のやった事はノーザンブリアの寿命を少し伸ばしただけの結果に終わりそうね…………」
「サラ…………」
ヴァイスの指摘と説明に対して反論できないオリヴァルト皇子は答えを濁し、ラウラは複雑そうな表情を浮かべ、寂しげに笑っているサラをフィーは心配そうな表情で見つめていた。

「話を”黒の工房”の件に戻すが…………どうやら”猟兵王”を含めた”不死者”の登場には”黒の工房”が関わ
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