第30話
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運んでくれたんです。」
「領邦軍だって!?」
「アルスターはラマール地方だから、アルスターの民達を移送したのは恐らくラマール領邦軍――――――”黄金の羅刹”達だろうな。」
「ああ…………それを考えるとカシウス卿のご息女達は”アルスター襲撃”の情報を手に入れた後、前もってオーレリア達もそうだが、クロスベル帝国政府にも連絡してアルスターの民達をクロスベルに匿う為の移送の手配や交渉をしたと思われるが…………」
サラの質問に答えたティーリアの答えに仲間達がそれぞれ驚いている中マキアスは信じられない表情で声を上げ、ユーシスとアルゼイド子爵は考え込んだ。
「フム…………クロスベル帝国政府はクロスベル皇帝の一人であるヴァイスがエステル君達の知り合いだからわかるのだが、私が知る限りエステル君達にラマールの領邦軍もそうだが貴族達の伝手はないはずだよ。」
「ラマール方面の伝手…………ヴァイスハイト皇帝…………あの、ひょっとしたら、そのエステルさん達から”アルスター襲撃”の件を知らされたヴァイスハイト皇帝経由でユーディット皇妃陛下にも知らされたんじゃないでしょうか?」
「あ……………………っ!」
「確かにそれならオーレリア将軍達まで護送に協力した経緯の辻褄もあうね。」
オリヴァルト皇子が考え込んでいる中ある仮説に気づいたトワの推測を聞いたエリオットは声を上げ、アンゼリカは納得した様子で呟いた。
「えっと…………領邦軍は貴方達をエレボニアとクロスベルの国境まで送ったって言っていたけど、その後はクロスベル帝国軍にここまで護送されたのかしら?」
「はい。ただ、護送の最中にも襲撃があって、その時もエステルさん達もそうですけど、メンフィル・クロスベル連合軍やリィンさん達にも守ってもらえたんです。」
「護送の最中にも襲撃があっただって!?」
「しかもその時は”空の女神”の子孫達だけじゃなく、リィン達まで襲撃者を撃退したなんて、一体どうなっているのよ…………」
アリサの質問に答えたカイの答えに仲間達がそれぞれ血相を変えている中マキアスは驚きの声を上げ、セリーヌは困惑の表情で呟いた。
「あ、リィンさん達の件で思い出しましたけどZ組の皆さんはアルティナさんって名前の銀髪の女の子は知っていますよね?」
(名前が”アルティナ”でそれも銀髪の少女という事は間違いなく…………)
(貴族連合軍に協力していた”裏の協力者”の一人で”黒の工房”のエージェントの一人でもあるね。)
(そしてミリアムとも何らかの関係があるガキでもあるな。)
「え、ええ。というかティーリアちゃんがアルティナさんと知り合いだった事には驚きましたけど…………もしかして知り合ったのは内戦の頃、私達がアルスターに支援物資を届けに来た時ですか?あの時もアルティナさんはご自身の用事でアルスタ
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