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英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
第30話
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スター襲撃”の調査の為に貴国に入国して”太陽の砦”を調べる許可の件はどうでしょうか?」
「――――その件に関しては予めヴァイスハイトが許可を出していますので、構いません。」
「ええっ!?クロスベル皇帝の一人が!?」
「何故ヴァイスハイト陛下が予め許可を…………」
「事情はよくわかんないけど、とりあえずクロスベルに入国できるのはラッキーだと思った方がいいんじゃない?」
アルゼイド子爵の問いかけに対して答えたエルミナの意外な答えに仲間達と共に驚いたアリサは驚きの声を上げ、ラウラは目を丸くし、フィーは静かな笑みを浮かべて答えた。

「予め言っておきますが、クロスベル領土内で”カレイジャス”の離陸・滞在許可が下りているのは”太陽の砦”と”聖ウルスラ医科大学病院”、その近辺の街道のみです。それ以外の場所――――――特に帝都であるクロスベルの空港や近郊の街道に離陸した場合、その時点で問答無用でクロスベル警備隊・警察に貴方達の拘束に向かわせます。」
エルミナの警告にその場にいる全員は冷や汗をかいて表情を引き攣らせ
「…………了解しました。これ以上貴国との和解の芽を潰さない為にも、クロスベル領土内では最善の注意を払って行動させていただきます。」
「――――――結構。それでは私はこれで失礼します。」
オリヴァルト皇子の答えを聞いたエルミナは通信を切った。

「何はともあれ、”太陽の砦”まで特に交渉等もせず向かえる事は幸いだったな。」
「そうだね…………まあ、エルミナさん――――――いや、エルミナ皇妃陛下も幾ら顔見知りの私やガイウス君がいても、一切態度を軟化させるような事はないという事もわかったけどね…………」
エルミナがモニターから消えた後に呟いたミュラーの言葉にオリヴァルト皇子は頷いた後疲れた表情で溜息を吐き
「仕事――――――軍務に私情(プライベート)は一切挟まない主義に見えましたから、多分エルミナ皇妃陛下は母様みたいに冷酷な判断を平気でできるような人かもしれませんね…………」
「アリサさん…………」
複雑そうな表情で呟いたアリサの推測を聞いたエマは心配そうな表情でアリサを見つめた。

「…………しかしヴァイスハイト皇帝は”太陽の砦”に加えて何故クロスベルの領土内にある病院を訊ねる事も許可を出したのだ?」
「”聖ウルスラ医科大学病院”――――――通称”ウルスラ病院”はクロスベルの市民だけじゃなく、諸外国からの重病人や重傷患者を受け入れている事で西ゼムリア大陸全土でも知られている有名な病院でもあるのよ。病院の経営や医師の配置にレミフェリア公国政府も深く関わっていて、その関係で”ウルスラ病院”は一種の”中立地帯”にもなるから訪問を許可したのだと思うわ。」
「クロスベルの領土内にあるその病院ってそんなに有名なんですか…………」

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