暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
ANSUR X其は苛烈なる疾風の化身なる者〜Fjortseng〜
[10/14]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
丈夫、大丈夫だから。このまま行くぞ!』・・・現世を侵すは、燃え盛りし炎神の息吹、響き渡るは炎魔の咆哮。其の心に刻み込め、我が心は、全てを焼き尽くし燃え滾らせる火炎の楽園!」

詠唱を無事に終え、迫る枝やツタ、降り注ぐ風矢の雨に掠りながらも回避。

劫火が支配せし煉界(ムスペルヘイム)!」

創世結界の術式名を告げると同時、フィヨルツェンの創世結界を上書きするように新たな世界が創り出される。そして「ぐぅぅ!」俺の創世結界から、どれだけか判らないが複製物が消失し、それと同時に記憶も失った。だが、どの記憶や複製物を失ったのか判らない。残るは喪失感だけだ。

『マイスター! しっかり! 高度落ちてる!』

意識が一瞬飛んでいた。慌てて高度を保ち、現況を確認する。ムスペルへイムは、空全体が炎の川で覆われ、地面は数少ない岩の足場以外は全て溶岩であり、至る所から噴き上がる炎柱は空にまで届き、空の炎の川に合流している、という世界だ。

「フィヨルツェンの結界は・・・」

6割ほどがムスペルへイムに侵食され、ムスペルへイムから流れてくる熱波や火の粉によって、木々も燃え始めていた。こうなっては維持も出来ず、完全にムスペルへイムの炎に飲み込まれてしまうだろう。

「フィヨルツェン! これ以上の戦闘は無意味だ! 俺に、お前を救わせてくれ!」

記憶喪失が起きる前兆の頭痛と胸痛の痛みは続くため、魔力結晶で記憶消失が起きる前に魔力を補充する。結晶が尽きるより早く、フィヨルツェンとの闘いを終えなければ・・・。

――瞬神の風矢(ソニック・エア)――

どこからともなく飛来する超高速の風矢1本。すぐ側にそびえ立つ炎柱に“シンマラ”を突っ込んで、大きく振るって炎柱から炎をかき出し、風矢と俺を隔てる壁とする。

「無意味? 無意味となんですか? わたくしはエグリゴリのフィヨルツェン。セインテスト最後の王である貴方を討伐することこそ、わたくし達の宿命。すでに敗れたバンヘルド、グランフェリア、シュヴァリエル、レーゼフェア、彼らの為にもわたくしが、貴方を討つ!」

――群れ成し追従する竜牙(ドラゴン・チェイサー)――

1度の射出で鏃だけの風矢が何百発と放たれた。地を覆う溶岩や天を流れる炎の川を利用して、炎の雨や溶岩弾を発射。フィヨルツェンの攻撃を全て遮断する。

『アイリ。これで最後だ』

『ヤヴォール!』

24個目の結晶を魔力炉(システム)と同調させ、枯渇寸前の魔力を回復させる。

「我が手に携えしは友が誇りし至高の幻想」

ステアの真技をスタンバイ。ただ、アイツの真技は近接距離で発動できるものだ。もう1度フィヨルツェンに接近しないといけない。

――瞬神の飛翔(コード・ヘルモーズ)――

(ステア
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ