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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
ANSUR X其は苛烈なる疾風の化身なる者〜Fjortseng〜
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刃《アセッソ・グーミ》――

迫り来る枝やツタを排除するべく、ムスペルへイム式の魔術を発動。“シンマラ”の三つ又を数千度の高熱で熱して、攻撃力を上げる。そして迫り来る枝などを「ふん!」“シンマラ”の一薙ぎで焼き払った。

「真技! 荒々しく無慈悲な暴雨の如く(クリアランス・ディザスター)!!」

フィヨルツェンが真技名を口にした直後、遥か空から様々な種類の風矢が何百、何千、何万と降り注いできた。

炎熱波神断刃(リベラサオン・プレーザ)!」

三つ又に白焔を纏わせた“シンマラ”を頭上へ向けて振るい、強大な火炎刃を複数放って迎撃する。その間にも『マイスター!』新たな枝やツタが伸びてくる。迎撃や回避をしている間にも魔力を吸われ続けるわけで・・・。

『アイリ。創世結界、開くぞ』

『ヤヴォール!』

大隊の拠点で狩りまくったリンカーコアで生成した、ドーピング用の魔力結晶を魔力炉(システム)とリンクさせて、足りない分の魔力を補填させる。

「さらに強化した2発目、行きますよ!」

――真技・荒々しく無慈悲な暴雨の如く(クリアランス・ディザスター)――

今なお続いている風矢の雨。さらに威力、速度、大きさ、そのどれもが強化された第2波が降り注いできた。

『マイスター! 魔力の消費率が大きくなってる! 気を付けて!』

「『ああ!』・・・我が内に在るは原初より途絶えぬ紅蓮の劫火、天地焼き払いし神性の浄火!」

創世結界を発動するための呪文の詠唱を開始。その途端、ドクン!と心臓が跳ね、ざわざわと胸の内が騒ぐ。度の超えた魔力使用や魔力枯渇が原因で起きる記憶消失現象。それが起きる理由は、その2つの原因によって俺の体が消滅することにある。魔力で出来ているこの体の消滅を防ぐため、創世結界に存在する複製品を構築する魔力を消費して、俺の体の維持させようというフェイルセーフ。しかし、複製物は言わば記憶でもある。

界律の守護神(テスタメント)時代で得た経験は、本体の脳の海馬に記憶として残るのではなく、複製物の使用者のコピーであるエインヘリヤルが保存媒体として、俺に記憶を残してくれている)

だから“エインヘリヤル”を消費すると、その契約で複製したものは当然、出会った人たちとの思い出も全て消滅する。アイリとの深層同調という、さらなるユニゾン段階のおかげで、記憶消失の頻度を少なく出来るようになった。だが、ソレで完璧に記憶消失から逃れられたわけじゃない。

『マイスター!? ごめん、アイリだとこれ以上は・・・!』

“シンマラ”で迫る枝を焼き払い、風矢を回避している中で、アイリは涙声でそう謝ってきた。さすがに真技や創世結界という最高位の魔術となれば、記憶消失の代償からは逃れられないものだ。

「『大
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