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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
ANSUR X其は苛烈なる疾風の化身なる者〜Fjortseng〜
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矢の乱れ撃ち。魔力葉を全力で回避しつつ、詠唱によって空に生成された巨大な魔力スフィアを見る。天球儀のようにスフィアを中心に3つの円環が回り、魔力の集束率が上がれば上がるほど回転が速くなる。

「汝は左手に希望を携え、右手には閃光を携える。全ての者に、その御名を轟かせ!」

詠唱を終るとスフィアが一際強く発光した。臨界点に到達したことを知らせるものだ。

光神の調停(コード・バルドル)!!」

術式名を唱えると同時、スフィアから全方位へ向けて集束砲撃が断続的に発射された。何かに着弾すると巨大な魔力爆発を起こし、付近一帯を吹っ飛ばす。全方位無差別多弾砲バルドル。この辺りは有形文化財クラスだろうが、こっちも命が懸かっている。恨むならここを戦場に選んだフィヨルツェンにしてほしい。

『葉っぱ、一気に減ったね!』

「フィヨルツェン達は健在で、スタウロスもあと何本あるかも判らないがな」

――スタウロス――

言った矢先から杭が砲撃を穿って消滅させて、そのまま俺へと向かってきた。しっかりと軌道を見据え、右手でバシッと掴み取る。

「我が手に携えしは確かなる幻想」

オリジナルのフィヨルツェン、偽フィヨルツェン4機の違いはある程度察することが出来た。偽フィヨルツェンからも神秘を感じるが、オリジナルに比べて弱い。おそらくミミルが造りだしたんだろう。ルルスとフラメルという新“エグリゴリ”を生み出せるような技術力だ。不可能じゃないはず。

(フィヨルツェンの魔力炉(システム)のコピーを基にしたんだろうな。俺のからフォルセティを生み出したように・・・)

現代で“エグリゴリ”を造り出せるミミルも、秘密裏に暗殺した方がいいかもしれないな。

「スタウロス!」

複製した杭・“スタウロス”を12本と展開し、射出と加速を行う環状魔法陣で待機させる。標的は偽フィヨルツェン4機。バルドルの効果ももってあと数発。オリジナルと偽者も回避行動を緩やかにし・・・

――貫砕せし飄風(ディクライン・ブラスト)――

――嵐槍百花(クライシス・エア)――

ドリル状と突撃槍状の竜巻を十数発と射た。こちらも射出体勢のフィヨルツェン達へと「往け!」“スタウロス”を発射する。加速効果も有している環状魔法陣からの一撃は、フィヨルツェンが射た時より速く、偽フィヨルツェン4機すべての腹部を貫いた。

『よぉーっし!』

「オリジナルの方は掠っただけか・・・」

俺の“スタウロス”を“ハガウル”でギリギリで弾き逸らしたフィヨルツェンだったが、僅かに反応が遅れたことで脇腹を掠る程度だがダメージを負った。

「やはり貴方の複製スキルは厄介極まりないです! しかし、これでわたくしの真技の1つの条件が整いました! さぁ、見せて差
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