暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
ANSUR X其は苛烈なる疾風の化身なる者〜Fjortseng〜
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杭を引き抜いたことで激しくなる出血を止めるために急いでコード・エイルを発動。アイリのサポートのおかげで素早く傷を癒すことが出来た。

「ありがとう、アイリ」

『どういたしまして! で、どうするマイスター? スタウロスに複数のフィヨルツェン。どれも想定外だよ』

ちゃんと傷が完治したか確認するために手の平の開閉を行いつつ、不安そうなアイリに「問題ないさ」と答える。フィヨルツェンが討ったのは、ステア・ヴィエルジェ・ムスペルへイム。大戦末期においては最強の炎熱系魔術師だった。アイツの真技や創世結界を使えば、必ず勝てる。そのためにリンカーコア狩りをしたのだからな。

――舞い降る落葉(リーフ・サーチャー)――

「『っ!』」

ここ廃屋の付近一帯に魔力反応が一気に増えた。廃屋の隙間から外を覗き見れば、「隠れようとしても無駄です」というフィヨルツェンの拡声による宣告。それを示すようにアップルグリーン色の葉っぱが無数に舞っていた。

『何アレ・・・!?』

「ある種の広域攻撃だ。1枚1枚が攻撃用であり探査用だ。触れたらダメージを負うし、捜索対象に近付くと一斉に殺到して、居場所をフィヨルツェンに知らせる」

『厄介だね・・・』

「ま、対処は難しくないからいいんだがな。アイリ、ちょっと無茶をさせる」

『お? なんにも心配しないでマイスター! 真技にだってちゃんとサポートして見せるんだから!』

アイリの意気込みに改めて感謝し、「汝は導き、光の寵愛を受けし者。その御名の下、其に刃突き立てし者へ輝ける聖裁を与えよ」詠唱を開始。

『あ、マイスター! 見つかったぽい!』

魔力葉の向きが一斉にこちらに向いたのが見えた。そしてこの場に最も近い数百枚が一気に飛来してくる。

「アイリ! 迎撃か防御に移ってくれ!」

『ヤ、ヤヴォール!』

――竜氷旋――

俺を覆うようにして発生するのは、とぐろを巻く冷気。アイリの攻防一体の魔法で、魔術師化している俺とユニゾン中であれば、この子の魔法も魔術となる。

――瞬神の飛翔(コード・ヘルモーズ)――

剣翼12枚、薄く長いひし形状の蒼翼10枚、計22枚の魔力翼を展開。迫り来る魔力葉の襲撃から逃げるため、そしてこれから発動する魔術で自滅しないため、廃屋の屋根を突き破って一気に空へと上がる。

『来た来た、来たよー!』

「哀れな者らは泣き叫ぶだろう。しかし許しは乞わぬだろう。自らの罪と過ちを認めることを赦さず恥とするゆえに。汝よ。迷うことなかれ、憐れむことなかれ、悔やむことなかれ。汝は希望を司り、光に愛されし王。厳粛たれ、堂々たれ、そして公平たれ」

――スタウロス――

――瞬神の風矢(ソニック・エア)――

全方位から迫る杭や風
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