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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
ANSUR X其は苛烈なる疾風の化身なる者〜Fjortseng〜
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放した。これであの子の攻撃の術は無くなった。
「
咬み殺す
(
ドラガオン
)
・・・!」
「くっ・・・う゛っ」
“シンマラ”を斜めに振り下ろし、白焔の爪でフィヨルツェンに3つの引っ掻き傷を付ける。傷口からは白焔、そして黒煙が上がるが、あの子はそれでも右手の指に風矢を4本と生成した。
「
粉砕せし風爆
(
マーシレス・フラワー
)
!!」
風矢を指に挟んだまま殴りかかってきた。トドメのために白焔の爪から龍の口へと変化した“シンマラ”を持つ左腕を後方に引いていたことで、空いている右手に炎を渦巻かせての掌底で迎撃。風矢4本と炎が激突し、お互いを消し飛ばした。
「あ・・・!」
フィヨルツェンの右拳をそっと掴み取り、俺は「すまない」と謝り・・・
「
神焔
(
プルガトーリオ
)
!!」
“シンマラ”をあの子の腹に目掛けて突き出した。三つ又の中央がフィヨルツェンの腹に突き刺さると同時、大きく開いていた白焔の龍の口があの子を飲み込んだ。白焔の龍はフィヨルツェンを飲み込んだまま砲撃と化し、溶岩から廃れたベルカへと戻っていた大地に着弾、クレーターが出来るほどの爆発が起きた。
(フィヨルツェン・・・)
・―・―・回想だ・―・―・
中遠距離用狙撃の実験機1号であるフィヨルツェンと、その完成機である第五世代ヘルフィヨトル隊の隊長、レンマーツォ。チョコレートブラウンのショートヘア、シルバーグレーの瞳は少女のようにマルっとしていて、白の長衣に黒のハーフパンツという、体格から見ても子供のような可愛らしさを持つ男子だ。
「自主練習とはとてもいい考えです。わたしもご一緒しますね」
フィヨルツェンとレンマーツォの自主練の監督を請け負った私の元にカノンがやって来た。私の射砲撃の技術を叩き込んだ弟子だ。11歳という若さながらも創世結界を扱え、砲撃に関しては最早私より精度が高い。
「では、ここから5km離れたヒューガルの森の中に的を用意したから、ここから狙撃してくれ。ちなみに的も動くからそのつもりでな」
ここヴァルハラ宮殿の裏庭から臨むウルザー川、その向こう岸に広がるヒューガルの森。木々を傷付けずに標的だけを狙撃する練習は、俺もカノンもやった。
「かしこまりました。ハガウル」
フィヨルツェンが神器、“天弓ハガウル”を携えた。
「負けませんよ、フィヨル姉さん! 冥弓シルカルデ!」
レンマーツォは両腕に装着した篭手と一体化している小型のクロスボウ型神器、“シルカルデ”を携えた。
「この練習も久しぶりですね、ルシル様」
私が作成してプレゼントした、“星填銃オルトリンデ”と“星填銃グリムゲルテ”と“星填砲シュベルトラウテ”の内、2mほどの大砲“シュベルトラウテ”を、カノンは脇に抱えるようにして構えた
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