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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
ANSUR X其は苛烈なる疾風の化身なる者〜Fjortseng〜
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エグリゴリ”のように何かしらの強化をしているかもしれないが、それすらも跳ね除けてやる。
そして俺も転移魔法の効果で、大隊の拠点からどことも知らぬ場所へと転送されてきたんだが・・・。そこはどこかの廃墟と化した街で、廃棄されてからもう永い年月が経過したような風化具合。

「ミッドじゃないな・・・。またどこかの管理世界か・・・?」

ミッドは今は夜だが、こちらは曇天で太陽が一切に見えないが真っ暗と言う程でもない。というか「フィヨルツェン・・・?」はどこに行ったんだ。

(一先ず戦闘を始める前に、カメラを放っておくか)

フィヨルツェンを始めとした“エグリゴリ”を殺害したという件で、あの子たちは人間ではなく兵器であり、殺人ではなく破壊という事実を、俺は内務調査部に示さないといけない。そのためにリアルタイムでフィヨルツェンとの闘いを流さなければ・・・。

「ルシリオンです。これより最後の大隊メンバー、ヴィスタもといエグリゴリのフィヨルツェンの討伐を開始します」

カメラを放ち、内務調査部へと報告を終え、周囲を警戒しつつボロボロな石畳の街路を歩いていると、『マイスター、ここ、見覚えある・・・』アイリが信じられないといった風に漏らした。

『どうしたアイリ?』

『そんなまさか・・・! だってここは・・・! マイスターも知ってるはずだよ!』

『ふむ。・・・っ! いやまさか、しかし・・・!』

記憶の中から引っ張り出してきた景色と、目の前に広がる景色に一致するところが多々あり、それでここがどこなのかが判った。

「お待たせしました。どうです、驚いたでしょうか? ここは亡失世界ベルカはアウストラシア、ザンクト・オルフェンです。見えますか? あの数々の聖騎殿が。ここはかつて、対イリュリア連合が生まれた場所ですよ」

フィヨルツェンが教会跡からゆっくりと歩み出てきた。そんなあの子に「フィヨルツェン。ベルカの地を戦場に選んだ理由は何だ?」と尋ねる。

「はて、グレゴールかキュンナからか聞きませんでしたか? ベルカの再生ですよ。膨大な魔力を使ってテラフォーミングをするのです。およそXXランクの魔力で、ここを中心として約41万平方kmの大地を再生できることが出来るのです」

アイリの代わりに尋ねてみればそんな答えが返ってきた。41万ということは、日本よりさらに大きい範囲になる。魔力でテラフォーミングをするなんて考えたことはなかったが、魔力の全てを治癒系に変化すれば可能とは思う。

『でもなんで、アウストラシア? 大隊の目的からしてイリュリアがいいんじゃない?』

「確かに」

アイリの疑問はもっともだったが、フィヨルツェンは「イリュリアでしょうがアウストラシアでしょうが、再生すればいいんです」と言った。グレゴール達
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