第7章:神界大戦
閑話17「絶望の淵で」
[7/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
〈“Zerst?rung”〉
転移で他の偽物から逃げつつ、“瞳”を二つ、掌に収める。
そして握り潰し、先程の偽物を倒しきる。
“瞳”はそれぞれ頭と心臓を対象にしていた。
ここまで複数となると狙いが甘くなるが、一人に絞れば十分狙える。
「(どうする!?偽物の対処は問題ない。でも、物理も反射する相手を、どうやって倒せばいいの!?)」
この場において、一番の問題はそれだ。
全ての攻撃を反射する相手を、どうやって倒せばいいのか。
あらゆる攻撃を反射するなら、それはもはや無敵ではないのか。
「(……そんなはずない。問答無用で攻撃を反射出来るのなら、この神界でも無敵に近い。……それなら、邪神イリスに洗脳される事もないはず……!)」
全て反射できるのなら、洗脳すら反射ないし弾けるはずなんだ。
なのに、こうして邪神イリスの配下になっていると言う事は、何か“穴”が、弱点とも言えるものがあるはず。
「ッ……!」
偽物に包囲される。躱すのは不可能と判断。
すぐさま斬りかかって来た一体の攻撃を躱しつつ、すれ違いざまに一閃。
包囲を抜けた所を、別個体が襲って来た。
「ぐっ……!」
躱せないし、シャルを振り切った隙がある。
咄嗟に片腕に強化を集中させ、斬られずに防ぐ。
でも、勢いに吹き飛ばされてしまう。
「こ、のっ!!」
吹き飛ばされながら体勢を立て直し、追撃に対して一閃を放つ。
追撃は阻止され、すぐに間合いを取った。
「はぁっ!!」
やる事は変わらない。
偽物達の攻撃を凌ぎつつ、本体の神を倒す。
神本人も強力な攻撃を仕掛けてくるけど、肉薄は可能だ。
後は、反射の弱点を見つけるだけ……!
「あははははは!!」
「そー、れっ!!」
「っ……!」
戦闘中ずっとだが、偽物達の笑い声が響いている。
狂気に満ちた偽物達は、何がおかしいのかずっと笑っている。
……いや、狂ってた当時の私も笑っていたけどさ。
「うるっさい!!」
〈“Zerst?rung”〉
さすがにうるさい。
笑い声をかき消すように、大爆発を起こす。
辺りが爆風に包まれる。
「(あそこ……!)」
爆風の一部が反射されたのを、魔力で感じ取る。
「ッ!」
〈“Alter Ego・Sch?pfung”〉
即座に術式を構築。
戦闘中も並行して構築していた甲斐もあって、すぐに術式は完成した。
そのまま四体の分身を出し、それらを転移させる。
転移先はもちろん本体である神の近くだ。
「ッ、はっ!」
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ