第7章:神界大戦
閑話17「絶望の淵で」
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「っ、くっ……!」
まさに暴力の嵐。いくらなんでも、その場に留まるなんて出来ない。
腐っても私と同じ身体能力なんだ。
まともに受けていたらたちまち押し潰される。
「ぐっ!しまっ……!?」
そんな事を考えたからか、空中から叩き落された。
受け身は取ったけど、立ち止まった事には間違いない。
狂気に満ちた偽物達が、私へと殺到する。
「っづ、ぁ……!?」
何撃かは逸らして防いだ。でも、多勢に無勢だった。
一撃、剣の直撃を避けたけど拳が直撃した。
吹き飛ぶ体に、別の偽物の大剣が叩きつけられた。
辛うじてシャルでガードしたけど、次は間に合わない。
「ッ、ぁあああああああ!!」
―――“霊魔爆炎波”
迫りくる大剣。魔力弾。砲撃。
それらを回避する事も、防御する事も叶わない。
出来るとするならば、迎撃のみ。
それを、私は躊躇なく選んだ。
「っ……!ッ、ふっ!」
「ぐっ……!?」
それは、ほぼ自爆みたいなものだった。
霊力と魔力を混ぜ合わせる霊魔相乗を、攻撃に転用。
力のうねりを爆発させ、迫りくる魔法ごと、偽物達を吹き飛ばした。
私自身もその爆発に巻き込まれ、吹き飛ばされていた。
でも、吹き飛びながらも体勢を立て直し、別の偽物の攻撃を躱しつつ蹴りを入れた。
「そこかぁっ!」
〈“Scarlet Arrow”〉
その時、偽物に紛れる神を見つけた。
すかさず魔法の矢を放つ。
だけど、その矢は鏡によって反射された。
「(読み通り!)」
当然、そんなのはとっくに承知。
あれは牽制でしかなく、私は既に転移魔法で間合いを詰めていた。
死角を取り、勢いよくシャルを振りぬく!
「ッッ!!?」
“ギィイン!!”と、大きな音が響き渡る。
同時に、私は仰け反るように後退した。
「(魔法だけじゃなくて、物理攻撃も反射するの……!?)」
鏡だからって錯覚していた……!
私の剣が届く前に鏡が割り込み、その瞬間、私は同じ力で押し返された。
重さも鋭さも、全く同じ力が返って来たのだ。
だから、私は仰け反る程に後退した。
「ちっ……!」
追撃しようにも、偽物に妨害される。
思わず舌打ちしてしまうが、思考を休める暇はない。
「ふっ!」
挟み撃ちを狙われる。それを、私は敢えて前進する。
前の偽物の攻撃を避けつつ、すれ違う。
後ろにいた偽物が間合いを詰めてくるが、今すれ違った偽物を魔力弾で突き飛ばす。
私を狙っていた後ろの偽物の攻撃に巻き込まれ、吹き飛んだ偽物は切り裂かれる。
「ッ!」
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