第7章:神界大戦
閑話17「絶望の淵で」
[1/8]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
=司side=
「ッ……!」
あれから、どれだけの時間が経ったのだろうか。
数時間?数十分?それとも、それ未満?
時間の概念から外れている神界じゃ、体感時間しか当てにならない。
その体感時間において、私はかなり長く感じていた。
「っ、はぁあああっ!!」
闇を塗り固めたような触手を避け、即座に砲撃魔法を放つ。
同時にジュエルシードからも魔力弾を放っておく。
「(阻まれる。なら……!)」
だけど、それは瘴気による障壁に阻まれた。
間髪入れずに次の手を打つ。まずは用意しておいた転移魔法で転移。
「光よ、闇を祓え!」
〈“Sacr? clarte”〉
障壁の死角から砲撃を放つ。
「まだ……!」
直撃とまではいかないけど、当たった。
その反応としてなのか、のたうち回るように瘴気の触手が振り回される。
それを何とか回避しつつ、さらに用意していた術式を解放する。
「圧し潰せ!」
〈“pouss?e”〉
五つのジュエルシードをアンラ・マンユを包囲するように展開。
そして、広範囲に強力な重力を掛ける。
神界だからこその出力で、アンラ・マンユを抑えつけた。
「これで!」
〈“Sacr? ?toile filante”〉
その上から、残りのジュエルシードから砲撃魔法を放つ。
20個のジュエルシードによる、強力な砲撃魔法の連発だ。
瘴気で防いではいるけど、防ぎきれていないようだ。
でも、少しすれば重力ごと吹き飛ばされるだろう。
そんな力が集束しているのを感じる。
「(だから、その前にもう一手打つ)」
シュラインを眼前に構え、魔法陣を構築する。
それに重ねるように、霊術の陣も構築。二つで一つの術式にする。
「(……きっと、以前戦った時よりも強くなっているんだろうね。でも、この神界において、私はそれをさらに上回った)」
アンラ・マンユの力は明らかに以前より強かった。
あの時は瀕死の私でも抑えられる程だったけど、今は全力で拮抗していた。
何かを守る必要がないために、こうして優勢になれた訳だけど、確かに強くなっていた。
「祈りは天に、夢は現に。想いを束ねて形と成せ」
詠唱を始める。未だに重力魔法と砲撃魔法は止んでいない。
アンラ・マンユは抑えつけられたままだけど、内に溜まる力が高まっていく。
「霊と魔をここに。二重の光を以て闇を祓え!」
霊力と魔力を同時に扱う事は並の苦労で済んだ。
でも、それらを混ぜ合わすというのは非常に難しかっ
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ