黒星団-ブラックスターズ-part4/初邂逅!
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でいた一方、テファの表情に陰りが生じる。あれが鳴るということはつまり…何か嫌な予感がしてならなかった。
そんなテファの不安を他所に二人はそれぞれ携帯している通信機を起動する。思った通り、そこにムサシの顔が映った。
「ムサシさん、どうかしたんですか?」
『サイト君、黒崎君!さっきジャンバードの生体センサーに反応があった!今君たちの近くに向かってその反応の源が急接近している!』
「え!?」
かつてタルブ村の決戦にて鋼鉄の武人ジャンボットの姿が牙を向いたジャンバードは、今はトリステイン王国の管理下に置かれ、アンリエッタの命令の下ムサシの手で解析中だ。
今は生体反応を探知、サイトたちの通信機の回線サーバーとして利用されている。そのセンサーに反応があった。
それだけでも何か非常時と言えることが起きた、ということだ。
「待てえええええええええ!!!」
図ったかのようなタイミングで、何者かを追っているような声が響き渡った。
サイトたちは思わずその声に反応して声の聞こえた方角の奥を見た。見えたのは、黒いローブを身に纏う女だ。それを、あの魅惑の妖精亭の店長とその娘である従業員…スカロンとジェシカ、加えて複数人の妖精さんたちが追いかけていた。
「気をつけろ!あの女がさっき話したフーケだ!」
「!」
さらに続けて、アニエスがサイトたちに向けて黒いローブの女の正体を告げた。テファが特に衝撃を受ける中、サイトはデルフリンガーを背中から引き抜き、シュウも反射的にパルスブレイガーに麻酔弾を装填し迎え打つ姿勢をとる。噂をすればなんとやらと聞くが、よもやこれほど早く遭遇することになるとは。
フーケと呼ばれた女は止まることなくこちらに走って迫ってきている。
「止まれ!撃つぞ!」
黒いローブの女はサイトたちが進行先にいるにも関わらず、銃口を向けるアニエスの警告を無視しそのまま突貫しようとしていた。そして、ついに彼女はこちらと激突、アニエスが引き金を引こうとした瞬間であった。
ローブの女はその下に隠していた腕を突き出す。…否、突き出されたのは腕ではなく、その袖下から放出された水であった。それもただの水ではない。
「ジェリースプラッシュ!」
その粘液はアニエスの銃にバシャっと浴びせられる。しかもただ付着しただけに止まらなかった。
「何!?」
液体が付着した銃が、じゅうう…と音を立てて溶けたのである。
(物を溶かす液体!?)
衝撃的な能力を披露した女に、サイトたちは目を剥く。
「待て!」
アニエスは今、使い物にならなくなった銃を捨てて剣を引き抜いている。そのわずかな間の隙も埋めようとサイトがデルフを構えてローブの女に立ち塞がる。ローブの女も一度立ち止まるしかなく、だが再度逃亡を図ろうと、サイトにも粘液を飛ばした。
「相棒、避けろ!」
「っく
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