暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
黒星団-ブラックスターズ-part4/初邂逅!
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。…だが今は、シエスタがその偽りの姿を覚えていたことと、フーケ事件とは無縁であったことが結果として功を期した。
「そうだったんですか。悪いのはミスではなかったのに…」
「ねぇ、お姉ちゃんの名前違ってなかった?どうして?」
シエスタのマチルダに対する呼び名が違う事に、リシュが詳細を問うと、シュウが口を開いた。
「マチルダさんは元々アルビオンの孤児院の責任者でな、運営資金を調達するために、トリステイン魔法学院で働いてたんだ。元々貴族の名を無くした身である以上、下手に本名を明かさない方が、難癖をつけてくる貴族を避けられると思ってのことだろう」
テファがマチルダを本名で呼んでいることと、シエスタがロングビルと呼んでいることを考慮して、シュウはとってつけた事情を口にし、チラッとサイトやテファへ目をやる。マチルダが貴族の家名を失った詳細な事情もまた、シエスタが知る由もないのでこれで良いはずだ。
「そ、そうなんですよ。かくいう私もお世話になった身で、私にとっても本当の姉さんのような、大切な人なんです」
「そうそう、それでテファのように子供たちを育てるために学院長の秘書やってたんだ」
「ふーん、そうなんだぁ」
「なるほど、確かに貴族の名を無くされた方は、そうではない方々から良い目で見られないことがあるそうですから…心中お察しします」
ひとまずりもシエスタも信じてくれたようだ。サイト達の機転もあり、名前の違いについても、本名を悟られないことで貴族の名を失った事情を問われることを避け易いと察しただろう。とはいえ、サイトが迂闊なことをうっかり喋った今、これ以上変に探りを入れられる前に話題を変えなくては。もしマチルダが本物のフーケだと気づかれたら、シエスタとて憲兵に喋ってしまうことも考えられた。
「それより平賀。例のカフェや、世話になった妖精亭の協力は得られたのか?」
シュウは、舞踏会に向けて協力を取り付ける予定のはずでありながらデートしている二人に、予定通り済ませてきたかどうか確認をとってくる。
「あ、あぁ。ちょっと予想外ことはあったけど、それについては問題なかったぜ」
「予想外?どういうことだ、協力を仰げなかったのか?」
「いや, 、スカロン店長からの協力を仰ぐことはできたんだ。例のコーヒーの提供のことも含めてさ。ただ…」
サイトは、魅惑の妖精亭でスカロンから伝え聞いた、『ブラック』と呼ばれた女性が経営していたカフェが、コーヒーを狙ってきた貴族の横暴によるゴタゴタや彼女らの一身上の都合が重なった果てに廃業していたことを明かした。
「そうか、それでか。俺も興味あったが…仕方ないか」
「ねぇ、そのコーヒーってどんな飲み物なの?」
関心を寄せるシュウに、まだ森の外に出て間もない身でもあることもあって知見を広めるつもりでテファが尋ねてきた。
「見
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