第三章
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」
そうしてというのだ。
「生きていく様です」
「惜しいな、その気概がありながらな」
それでもとだ、道長はやや瞑目して述べた。
「道を踏み外すとはな」
「私もそう思います」
血を分けた兄だけにだ、保昌にとっては尚更だった。それで言うのだった。
「しかし最期までです」
「見届けるか」
「捕らえることも含めて」
そうするとだ、保昌は道長に答えた。
やがて保輔は捕まり自ら腹を切ってその最期を遂げた、保昌はその話を聞いてそうか、と頷いてから最期まで前を向いていたかと呟いた。そうして秘かに弟を弔ったという。
一人侍 完
2019・2・14
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