第三章
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「馬に乗るならな」
「はい、やはりです」
「ズボンです」
「魔術師等ならスカートでもいいですが」
「ズボンでないと馬に乗れません」
「とても」
「そして素足ならな」
ミニスカートだとそうなってしまう、そしてスカートの丈が短いとどうしてもスカートの中つまり下着でそのまま鞍に跨ってしまう。そうしてしまうとだ。
「肌を傷めるな」
「どうしてもそうなります」
「ですから馬に乗る時はです」
「私達も男の人と同じ服装です」
「騎士の服になります」
「そうだな、それが現実だな」
この世界でもとだ、マロリーも納得した。思えば彼が起きている世界でも女でも馬に乗る時はズボンである。
マロリーはミニスカートのことはペガサスナイトの女達には言わずそのうえで彼女達に騎士団を編成させた。そのうえで戦力としまずはイングランドの統一を目指すことにした。
そして後日彼はパリから少し離れたベルサイユに宮殿を構えているユゴーのところに赴き豪奢な宮殿の中で暮らしている彼にペガサスナイトのことを話した。
そしてだ、ユゴーの差し出したマカロンを食べつつ言った。尚飲んでいるものはミルクティーだがこれはユゴーが出そうとしたコーヒーを断りそのうえで頼んだものだ。
「考えてみればな」
「ミニスカートで馬に乗るなんてな」
「非現実的だ」
こうユゴーに話した。
「何かあればすぐに見えるところではない」
「下半身全体が傷付く」
「だからな」
「有り得ないな」
「この世界でもな」
それはというのだ。
「考えてみればな」
「全くだな、ではな」
「ミニスカートのことはもう考えない」
ペガサスナイトそして他の騎士の兵種達のというのだ。
「そうしてやっていく」
「応援させてもらう、ではな」
「この世界を救う為にな」
「お互い頑張っていこう」
二人で言い合うのだった、マロリーもユゴーも今は温和な笑みで向かい合っていた。やがて剣を交えることになろうともその瞬間とその後は友であると誓ったが故に。今はそうするのだった。
ペガサスナイト 完
2019・5・8
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