第二話「【SS】」
[1/2]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
〜士道side〜
俺、五河士道は何処にでもいる普通の高校生だった。このまま何も変わらない日常を謳歌するのだろうと思っていた。しかし、二年生の入学式の日から俺の日常は大きく変わってしまった。
全ては一人の精霊との出会いからだった。そして妹である琴里が司令をやっている組織ラタトスクから聞かされた話。
一般的にはまだ原因が分かっていない空間震の原因。精霊がこの世界に現れる時に必ず起きる物らしい。そして今年クラスメイトとなった鳶一折紙も所属している部隊ASTは精霊を殲滅することが目的だと聞いた。
だけど、それとは別の対処法がありそれが精霊とデートしてデレさせる事。そしてキスをする事で精霊の力を封印できると。それが出来るのは俺だけだと。そしてそれをサポートする為に組織されたのがラタトスクである事も。
言われた当初は全く実感が湧かなかったが最初に出会った精霊、十香に次にであった四糸乃の力を実際に封印した事で自分の力を自覚することが出来た。
そして皆と平和な時間を過ごしていると新たな空間震が起き、俺はラタトスクに呼び出された。
「ようやく来たわね。丁度空間震が起きるところよ」
琴里がそう言った瞬間モニターに移された街が突然歪み一瞬にして画面をノイズへと変えた。見慣れてないとはいえ見間違う事は無い。あれが空間震だ。ノイズは直ぐに治りモニターに移ったのは数瞬前とは違い荒廃した街の様子だった。
「今回の空間震はそれなりの規模ね。さて、一体何が出たのやら…っ!」
琴里がモニターを見た瞬間固まる。その顔には驚愕の二文字が浮かんでいた。
「嘘でしょ?」
「まさかそんな」
よく見れば他の人たちも似たような感じで全員モニターを見て固まっている。そして、モニターに映る一人の女性を見て俺は息が詰まるのを感じた。
きらめく銀髪をはためかせ、人形の如き美しさを持つその顔に歴史の授業で見た事がある、ナチスドイツの軍服の様な物を着込んだその女性は人とは思えない美しさを持っていた。そんな女性が空間震が起きたクレーターの中央で腕を組み目を瞑っていた。その姿からは女帝というイメージすら湧いてくる。
「…【SS】」
「エスエス?」
琴里が呟いた言葉に俺は聞き返す。そのままの意味ならSSになるけど一体何の事だ?ショートストーリー?
「…あの精霊の識別名よ。彼女が来ている服装からそう呼ばれているわ」
「AST来ます!」
苦虫を噛み潰したような顔で琴里がそう言った時丁度ASTが到着した様だった。また、なのか?ASTは一斉にミサイルを放つ。精霊なら死ぬ事は無いと分かっているとはいえこれには納得できない。琴里に向かって口を開こうとした時だった。
彼女は何処から取り出したのか小銃を握っておりそれをA
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ