第二章
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「消そうとです」
「してるんやな」
「私の魂も消して」
「徹底してやな」
「そうです、ですから」
「自分達にか」
「警護をお願いします、警察でとなりますと」
つまり彼女の組織で、というのだ。
「私自身魔術師と僧侶の術を使えますが」
「それでもやな」
「今警察は巨人軍に軍隊と共に対応していまして」
「あんたの警護まではか」
「人手が行き渡らず」
「それでギルドに依頼を出したんやな」
「警察であることは隠し。本名を出したのは」
それはというと。
「あえてそうして目くらましとしました」
「麻薬組織からやな」
「そうしました」
「考えたな」
「はい、では」
「このベイラからマプートまでな」
「警護をお願いします、マプートまで行くと」
婦警はこのことも話した。
「警察も人手が足りているので」
「あんたの身も守ってくれるな」
「警察の施設に身を隠せます」
「ほなな」
「マプートまでお願いします」
こう話してだ、そうしてだった。
ホンワナそしてファラーは婦警を護衛して彼女と共にベイラからマプートまで行くことにした、一行はまずは鉄道で行こうとしたが。
駅でだ、いきなりだった。
十人程のならず者達が襲い掛かってきた、それでだった。
ホンワナはファラーと共に彼等に向かい婦警の術の援護も受けて彼等を全員瞬く間に倒した。だがそれが終わってからだった。
ホンワナはどうかという顔でファラーに言った。
「こっちの世界のモザンビークは治安がええ筈やが」
「十星連合の領土自体が」
「そこは徹底してるからな」
「それなのにですね」
「こうしてな」
「襲撃を仕掛けてくるとは」
「それだけです」
婦警も言ってきた。
「麻薬組織もです」
「必死やねんな」
「そうです、何としてもです」
「あんたを消してか」
「証拠もです」
彼等にとって非常に都合の悪いそれもというのだ。
「消すつもりなのです」
「そういうことやな」
「はい、ですから」
それでと言うのだった。
「この度はです」
「もう何時何処で襲撃かけられるかわからん」
「そのことをご了承下さい」
「嫌な予感はしとった」
ベイラに来た時点でファラーに話したことを婦警にも話した。
「そしてな」
「その予感はですか」
「当たった、けどな」
それでもと言うのだった。
「あんたはな」
「マプートまでですか」
「送り届けるわ」
「そうしてくれますか」
「悪党は嫌いや」
ホンワナは静かだが怒った顔で述べた。
「昔からな」
「だからですか」
「そして約束は守る」
婦警にこうも告げた。
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