暁 〜小説投稿サイト〜
仗助にもしも双子の姉がいたら?ネタ
ブルー・ブルー・ローズ その4(side:吉良吉影)
[1/3]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話

 いったい…、私は何度繰り返した?

 何度やり直している?

 もはや数えるのも…、ダメだ! 落ち着け! この数を数えすぎれば、やがて気が触れてしまいそうだ!

 だがひとつだけハッキリしたことがある。

 あの赤い根っこと青いバラの花。

 この二つは必ず、関わっている。

 そして必ず、仗助達に遭遇させられているのだ!

 あの赤が忌々しい…、あの青いバラの花がおぞましい!

 ならば、この二つを排除するしかない! 必ず関わっているということはそういうことだ。

 まずい…、まともに熟睡できた記憶がない。そのせいか正常に思考するのが難しい!

 だが、やらなければならない! 私の熟睡のため、私の心平穏のため、私の穏やかな人生のために!

 思い出せ…、何度も繰り返したじゃないか。その中で、どこへ導かれることが多かった?

 そうだ…、早人が病院に導かれている姿が何度もあったじゃないか。

 病院? そういえば…。


 『実はのう…、わしの娘が、この病院に入院しておるんじゃ…。』


 あの老人の言葉が脳を過ぎった。

 そういうことか…、私は鈍った頭でも察することが出来た。

 あの老人の娘こそが、赤い根っこと青いバラのスタンドの持ち主だ。

 ならば、病院に行けば、その娘を見つけられる。

 見つけて始末しなければ!

 私は、立ち止まり、建物の壁を背に座り込んでいたが、立ち上がって道を引き返し、この杜王町でもっとも大きいあの病院に向かった。

 周りの目へ気を配るほど、集中力も気配りもできないほどに、私の精神はすり減っていた。

 これほどに寝不足なのは、何年ぶりのことだ…?

 ああ…早く眠りたい…、赤子のようにひとつのストレスなくグッスリと眠りたい。

 私は、気がつけば、VIPが入院するような病棟に来ていた。

 そういえば…、あの老人は…。

「おい、そこの君、ここは関係者以外…。」

「……キラークイーン…。」

「!?」

 ずいぶんと高価そうなコートを身に纏っていたな…。

 そうか、ココに…いるのだな?

「おい! 何の音だ!?」
「そこにいるのは誰だ!」

 次から次に現れるSPらしき者達も、医師も看護婦も、皆始末した…。

 私は、先ほどSPが立っていた病室の扉の前に立った。

 そして、扉を開いた。


 ああ……、何よりも焦がれていた、『青』がそこにあった。


「君だったのか…………………、ミナミ。」

 ベットの端に座った状態のミナミが光の無い目で、空を見つめている。

 そし
[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ