ブルー・ブルー・ローズ その4(side:吉良吉影)
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いったい…、私は何度繰り返した?
何度やり直している?
もはや数えるのも…、ダメだ! 落ち着け! この数を数えすぎれば、やがて気が触れてしまいそうだ!
だがひとつだけハッキリしたことがある。
あの赤い根っこと青いバラの花。
この二つは必ず、関わっている。
そして必ず、仗助達に遭遇させられているのだ!
あの赤が忌々しい…、あの青いバラの花がおぞましい!
ならば、この二つを排除するしかない! 必ず関わっているということはそういうことだ。
まずい…、まともに熟睡できた記憶がない。そのせいか正常に思考するのが難しい!
だが、やらなければならない! 私の熟睡のため、私の心平穏のため、私の穏やかな人生のために!
思い出せ…、何度も繰り返したじゃないか。その中で、どこへ導かれることが多かった?
そうだ…、早人が病院に導かれている姿が何度もあったじゃないか。
病院? そういえば…。
『実はのう…、わしの娘が、この病院に入院しておるんじゃ…。』
あの老人の言葉が脳を過ぎった。
そういうことか…、私は鈍った頭でも察することが出来た。
あの老人の娘こそが、赤い根っこと青いバラのスタンドの持ち主だ。
ならば、病院に行けば、その娘を見つけられる。
見つけて始末しなければ!
私は、立ち止まり、建物の壁を背に座り込んでいたが、立ち上がって道を引き返し、この杜王町でもっとも大きいあの病院に向かった。
周りの目へ気を配るほど、集中力も気配りもできないほどに、私の精神はすり減っていた。
これほどに寝不足なのは、何年ぶりのことだ…?
ああ…早く眠りたい…、赤子のようにひとつのストレスなくグッスリと眠りたい。
私は、気がつけば、VIPが入院するような病棟に来ていた。
そういえば…、あの老人は…。
「おい、そこの君、ここは関係者以外…。」
「……キラークイーン…。」
「!?」
ずいぶんと高価そうなコートを身に纏っていたな…。
そうか、ココに…いるのだな?
「おい! 何の音だ!?」
「そこにいるのは誰だ!」
次から次に現れるSPらしき者達も、医師も看護婦も、皆始末した…。
私は、先ほどSPが立っていた病室の扉の前に立った。
そして、扉を開いた。
ああ……、何よりも焦がれていた、『青』がそこにあった。
「君だったのか…………………、ミナミ。」
ベットの端に座った状態のミナミが光の無い目で、空を見つめている。
そし
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